NTT ComがGMPLSの実証実験に成功、商用サービス導入に一歩踏み出す

NTTコミュニケーションズは、東京-大阪間の商用バックボーン上で、GMPLS技術を用いたオンデマンドネットワーク設定などの実証実験に成功した。

» 2005年06月03日 22時46分 公開
[ITmedia]

 NTTコミュニケーションズは6月3日、東京-大阪間の商用バックボーン上で、GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)技術を用いた実証実験に成功したことを明らかにした。

 GMPLSは、IP-VPNなどに用いられているMPLS技術をベースに、IPだけでなく、レイヤの低い光ネットワーク上の信号についても、光波長をラベルとしてルーティングやシグナリングを行うための技術。次世代ネットワークの制御技術として注目されている。

 今回の実験では、実際に固定電話や専用線サービスを収容しているSDH網を用い、その上でGMPLSによる「オンデマンドネットワーク設定」や「自動障害回復」といった機能を実現した。これにより、顧客のニーズに応じた迅速なサービスの提供や障害発生時の自立的な迂回といった、より高い質のサービスが可能になるという。

 また、シスコシステムズのハイエンドルータ「Cisco 12000シリーズ」を組み合わせ、SDH網やルータ網といった異なるレイヤのネットワークを組み合わせ、連携した制御を行う「マルチレイヤ連携」についても実証したという。

 NTT Comでは今回の実験結果を踏まえ、商用サービスの提供をにらんださらなる技術開発を進めるほか、異なるベンダーから提供される製品の相互接続性の検証にも取り組んでいくという。また、6月8日から10日にかけて行われるInterop Tokyo 2005のNTT Comブースでも実験の成果の一部を紹介する予定だ。

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