システム化を図るSEのスーパーテクニック現場から見るSEの「地力」(2/4 ページ)

» 2005年06月06日 04時58分 公開
[杉山正二(アールエスコンポーネンツ),ITmedia]

コンピュータシステムが得意とする領域

 次は、報告、管理、分析レベルである。このレベルは、システム化のイメージがつき辛い人もいるかもしれない。しかし、実はここが最もシステム化やシステム支援が実効性を挙げられる領域であり、個人的には最もコンピュータシステムが得意とする領域だと考えている。

 そういった意味では、このレベルはほとんど全域がシステム化/システム支援対象となるだろう。最後に、戦略レベルと計画レベルに戻る。確かに、直接的なシステム化は難しいが、計画立案の際などに、システム的な支援が可能な領域があるだろう。そういった領域は明確にしておく。

 これで、ほぼマッピングが完成する(図1参照)。本来は、この後、お客様を含む取引先との連携領域(たとえば、サプライヤーEDIやWebシステム)の検討があるが、ここでは省略する。

パッケージを生かす

 さて、次に実際にアプリケーションをどう組み合わせていくかを考える。現在のように、さまざまなパッケージソフトウェアが世の中に出回っている時代には、当然こういったアプリケーションパッケージを第一に検討するのが早道である。たとえ最終的にカスタムで開発することになっても、パッケージと目指すべき業務プロセスとのギャップ分析、および、現状業務プロセスとのギャップ分析の結果が、あとの要件定義や設計に生かせるはずである。

 弊社の場合も、ビジネス開始に当たって、一般的に言われるようなERPとCRMから検討した。幸いにも、ERP/CRMパッケージで弊社のビジネスのうち、多くの業務処理レベルをカバーできることが明確になったので、ERPとして当時のJDEdwards、CRMとしてPivotalの導入を決定した。

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