L2トンネリングならではの機能を生かしてShowNetに一役買うSoftEther

今年のShowNetでは、NOCメンバーによるメンテナンス用に「SoftEther VPN 2.0」が利用されているという。

» 2005年06月09日 02時53分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 ソフトイーサはInterop Tokyo 2005のブースにて、鋭意開発が進められている「SoftEther VPN 2.0」を紹介した。

 SoftEther開発者にしてソフトイーサ代表者の登大遊氏によると、新バージョンの特徴は大きく2つある。1つは、VPN接続時のスループットを高めていること。会場ではそのことを実証するため、幕張メッセと筑波大学とをSoftEther VPNで結び、Windows Mediaによる画像転送を行うデモンストレーションを行っている。

 また、接続時の認証を強化するため、スマートカードやX.509電子証明書をサポートし、「接続しているサーバが正しいサーバかどうか」を確実に確認できるようになる(関連記事)

 ソフトイーサでは現在、MacOSやLinux、FreeBSD、Sun Solarisなど、Windows以外のOSに対応したSoftEther VPN 2.0の開発を進めている。登氏によると、これらはほぼ完成に近づいており、「夏休みごろにはリリースできるのではないか」という。

ShowNetメンテナンスにも一役

 同社はまた、Interopに出展している各社のインフラとなる「ShowNet」のスポンサーシップ・プログラムに参加し、NOCメンバーによるリモートメンテナンス用にSoftEther VPNを提供している。NOCメンバーが滞在先のホテルなどから、ShowNetの管理者用のレイヤ2セグメントにアクセスし、作業する際に利用されているということだ。

 また、自宅のPCなどからShowNetにVPNで接続し、ShowNetの環境を体験できる「バーチャル ShowNet Cafe」を実現するVPNサーバとしても、SoftEtherが動作している。会期中、Web上からクライアントソフトをダウンロードし、ShowNetからIPアドレスの割り当てを受けることによって、ShowNetに物理的に接続しているのと同等の状態を体験することができる。

SoftEther VPN 2.0 ShowNet CafeのPodに収納されたSoftEther VPN Server 2.0

 また、「レイヤ2で動作するため、ゲームなどのアプリケーションに影響を与えない」(登氏)SoftEtherの特徴を生かしたデモンストレーションとして、対戦型のレーシングゲームが用意されている。ゲーム機の一方はHall 7のShowNet Cafeに、もう一方は展示会場入り口のNOC横に設置されており、この2つの間をSoftEtherのVPNトンネルでつなぐ仕組みだ。

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