GMPLS、非圧縮HD……NTT Comが次世代ネットワークに向けたデモを披露

NTTコミュニケーションズはInterop Tokyo 2005の同社ブースで、GMPLS技術を用いたネットワーク制御のデモンストレーションを行っている。

» 2005年06月09日 02時55分 公開
[ITmedia]

 NTTコミュニケーションズは幕張で開催されているInterop Tokyo 2005の同社ブースで、GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)技術を用いたネットワーク制御のデモンストレーションを行っている。

 GMPLSは、IP-VPNなどに用いられているMPLSをベースに、IPだけでなく、より低いレイヤの光波長やSDHタイムスロットなどをラベルとして用い、ネットワーク制御を行うための技術だ。次世代ネットワークの基盤技術の1つとして注目されている。Interop Tokyo 2005のバックボーンであるShowNetの一部でも、NECの「SpectralWave U-Node BBM」といった製品を用いてGMPLSが利用されている。

 NTT Comのデモは、シスコシステムズのハイエンドルータ「Cisco GSR 12000」にプロトタイプのCisco IOSを組み合わせたもの。今後は、シスコ以外にも「いろいろなベンダーの製品でGMPLSの接続を検証していきたい」(NTT Comの説明員)という。

GMPLSのデモ NTT Comのブースで披露されたGMPLS実稼動の模様

 GMPLSが実用化されれば、どんなメリットが生まれるのか。まず、オペレータが「楽」になれる点が挙げられるだろう。「思わぬ事態によって回線に障害が生じたとしても、オペレータが介在しなくとも、ネットワーク自身が対処してくれるようになる」(同社の説明員)。ひいてはオペレーションコストの削減につながり、そこで浮いた費用を新しいサービスの開発に回せるようになるという。

 NTT Comのブースでは同時に、高速なインフラによって実現されるアプリケーションの例として、ハイビジョン映像を利用したデモンストレーションも行われている。幕張と愛知県で行われている「愛・地球博」の会場とをインターネット回線で結び、HD(ハイビジョン)映像を非圧縮で伝送するというものだ。

 なお、こうした一連の取り組みが評価され、NTT Comの展示はBest of Show Awardにおいて、Best of ShowNet デモンストレーション部門のグランプリを受賞している。

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