トゥッチ このパートナーシップは非常に成功しています。Dellは素晴らしいという以上に偉大な企業だと思います。DellはローエンドのストレージにEMCを選んでからというもの、この分野で最も成長している企業になっているので喜ばしいことです。今後もこのパートナーシップは続けていきます。
――他社のILMとの差別化は?
トゥッチ マネされるというのは誇るべきことです。市場のリーダーは必ずコピーされるものですから。CAS(Contents Addressing Storage)を投入したときも、すべてのベンダーがCASの話を始めました(笑)。
ILMというのは、何もわたしたちが作り出した言葉ではありません。Gartnerだったか、どこかのリポートに入っていた言葉を抜き出してきただけなのです。わたしたちはILMに対応するプラットフォーム、ソフトウェア、サービスのどれをとってもどの競合よりも充実させてきました。他社が参入してくることで、市場が拡大するわけですから、それはいいことだと考えています。
EMCは単にILMを売っているわけではありません。本当にやろうとしているのは、顧客にとっての問題を解決するということなのです。
――SMBも手がけ始めたました。さらにコンシューマー市場への進出もありえますか?
トゥッチ Dantzの「Retrospect」の1つだけですね。Mac用のソフトでしたが、最近Windows PCにも参入しました。SMBのバックアップソフトとして適していると考えています。
将来の家庭という意味では、PCやホームボックスと入っていけるところはあると思いますが、興味を持っているわけではありません。ぜったいにやりませんとは言いませんが、今はSMBまでだと考えています。
EMCのエグゼクティブには、コンシューマー市場での経験を持っている人間はほとんどいません。そういう意味でも参入するとしたら、Cisco Systemsのように買収によってということになると思います。
――SMBではどのように攻めるのですか?
トゥッチ かつてはハイエンドしか取り組んでこなかったのが、ミッドディアでもリーダーになりたいと考え、変化してきました。ミッドティアで当初10%程度のシェアしかなかったのものが、いまや30%ほどへと拡大し、リーダーとなりました。プロダクトやチャネルなどあらゆることに取り組んできた結果です。
SMBでも同じやり方でいきます。SMBにはシステム管理者がいないでしょうから、サービスも必要になってきます。ミッドティア市場でリーダーとなるまでに数年を要しましたから、SMBでも同じぐらいかかると考えています。
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