OpenOffice.org 2.0はMicrosoft Office代替えにふさわしいかOOo 2.0が変えるオフィスアプリ基準 第1回(2/4 ページ)

» 2005年07月04日 08時46分 公開
[可知 豊,ITmedia]

OpenOffice.orgの守備範囲はMicrosoft Office以上になった

 OOoは、次に挙げるツールを統合したオフィススイートソフトだ。2.0では、新しくデータベースツール「Base」が追加されたことも新しい。ほかにも、HTMLエディタといった補助的なツールも備えている。Microsoft Office+αの機能性を備えたスイートパッケージだといえるだろう。

  • 「Writer」ワープロ
  • 「Calc」表計算
  • 「Impress」プレゼンテーション
  • 「Draw」図形描画
  • 「Math」数式
  • 「Base」データベース
画面1■ワープロの「Write」
画面2■表計算の「Calc」。OpenOffice.orgには、Microsoft Office PersonalやプリインストールPCにも含まれないプレゼンテーションツールも装備している

OpenOffice.org 2.0で注目すべき点はココ

 OOo 2.0はどこが新しくなったのだろうか? 基本的なコンセプトは1.0と変わっていないものの、筆頭に挙げるべき注目点は、多くの見直しによってソースコードが整理されてスリムになったことだ(関連記事)

 新機能の詳細は、日本ユーザー会のページが詳しい(関連リンク関連リンク)。この記事でもMicrosoft Officeとの互換性を始めとした各新機能について第2回目以降でビジュアルに解説していく。ここでは特に、操作性の改善点についてを挙げる。

  • Microsoft Officeとの互換性の向上
  • 操作性を改善し、初めてのユーザーでも使いやすく
  • 本格的なデータベースツール「Base」の追加
  • OASIS OpenDocumentフォーマットの採用
  • PDFエクスポート機能の強化

 OOo 2.0では、ツールバー構成が一新された。ツールバーは大きく3つに分類できる。

 「標準ツールバー」は、"新規作成"や"ファイルを開く"といった各ツール共通の機能が集まっているものだ。

 「書式ツールバー」は、フォント設定や色など、書式を設定するツールが集まっている。そして3番目のツールバーは、表や画像などを選択したときに自動的に表示される。

 表を選択すると「表ツールバー」が表示され、画像を選択すると「画像ツールバー」が表示される。選択したオブジェクトに合わせて、使用できるツールバーが表示されるようになった。これにより、ユーザーはツールバーをメニュー内から探さなくても済むよう配慮され、操作対象を選ぶだけで必要な機能が自動表示するよう改善された。

 これらのツールバーは、前バージョンから大きく変更されているため、従来のバージョンを使い慣れているユーザーは若干戸惑うかもしれない。筆者としては、こちらの方がシンプルで覚えやすいと感じている。

画面3■ワープロのWriteで「表ツールバー」を表示したところ
画面4■ツールバーを大きく3つに分類することで、ユーザーは必要な機能を簡単に探し出せるようになった

 標準ツールバーには、Microsoft Officeに見られるものと同様の役割を持つボタンが追加されている。Microsoft Officeを使い慣れているユーザーは、この改善点を評価するだろう。

画面5■Microsoft Officeと同様の役割のボタンが追加されており、Microsoft Officeを使い慣れているユーザーが戸惑うことが少なくなっている

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