ブログ情報伝達を加速するトラックバック、pingdev blog/CMS:ブログを支えるテクノロジー(4/5 ページ)

» 2005年07月20日 08時30分 公開
[大澤文孝,ITmedia]

 トラックバックpingを受け取ったサーバーは、その要求を受け入れたかどうかをXML形式の書式で返す。正常に受け入れられたときには、次のようにerror要素の値が0となる。もしエラーがある場合にはerror要素は0以外となる。なおmessage要素はオプションであるため、省略されることもある。


<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<response>
  <error>0</error>
  <message>メッセージ</message>
</response>

 トラックバックpingが正常に受け入れられた場合には、図2に示したように、記事に対して、送信したタイトルや概要が埋め込まれ、自分のブログへのリンクが張られる。

トラックバックの付加機能

 ここまで説明してきたように、トラックバックの基本動作は、トラックバックpingデータを受け取って、それを記事へと埋め込むというものだ。

 しかしそれ以外にも、トラックバック仕様では、次の2つの付加機能が定義されている。

1. トラックバックping一覧の取得

 トラックバックping URLの後ろに「?__mode=rss」と入力してGETメソッドで呼び出すと、受信したトラックバックの一覧が得られる。

 たとえば、トラックバックping URLが「http://www.example.co.jp/myblog/trackback/20050501#01」ならば、「http://www.example.co.jp/myblog/trackback/20050501#01?__mode=rss」というURLをWebブラウザで参照する。するとRSS 0.9x形式で、受信したトラックバックの一覧が戻ってくる。

 しかし、この機能に対応するブログシステムは少ない。

2. トラックバックping URLの自動検知

 言うまでもなく、ある記事にトラックバックを送りたい場合には、その記事に対応するトラックバックping URLを確認しなければならない。

 ほぼすべてのブログシステムでは、記事中に「トラックバックはこちら」などといった文句が書かれており、そこにトラックバックping URLが記載されている。そこでトラックバックを送信したいユーザーは、その文句を見て、トラックバックping URLを知ることになる。つまり人間が記事を読むことで、対応するトラックバックping URLを知るわけだ。しかしトラックバックping送信の自動化を考えた場合、それぞれのブログシステムで、まちまちの書式でトラックバックping URLが記載されているのはうまくない。

 そこで、プログラムで機械処理するために、記事中にトラックバックping URLを示す標準的な方法が定められている。この仕様を「トラックバックping URLの自動検知(Auto-Discovery)」という

 トラックバックping URLの自動検知には、前回説明したRSS(RDF)のモジュールを用いる。トラックバック用のモジュールは、「http://madskills.com/public/xml/rss/module/trackback/」という名前空間で提供されている(モジュール仕様は、同URLを参照することで見られる)。

 このモジュールを利用し、記事のHTML中に、次のような<rdf:RDF>を埋め込んでおくと、『「dc:identifier」で指定したPermanent linkに対応するトラックバックping URLは、「trackback:ping」で指定したURLである』という意味になる。

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