Ottawa Linux Symposium初日リポート(4/5 ページ)

» 2005年07月27日 15時08分 公開
[David-,japan.linux.com]

 この日の最後には、20時からの予定で、Intelの協賛によるレセプションが行われた。ダグ・フィッシャー(Doug Fisher)氏によるプレゼンテーションが始まったのは20時30分前後である。そのころになると、数百人の参加者たちは、トレーに乗せた軽食とアルコールを口にしながら雑然と歩き回っていた。参加者たちがきちんと腰を据えてフィッシャー氏の話に耳を傾けることはなかった。

 フィッシャー氏は、Intelのコア・ソフトウェア部門のゼネラル・マネージャであると自己紹介し、Open Source Technology Centreの名で知られる開発グループに特に関与していると語った(このグループは、わたしが属するOpen Source Technology Groupとは無関係である)。フィッシャー氏の話では、IntelはLinuxを業務で使用し、Linuxコミュニティへ貢献を返しているとのことだ。

 同氏の話の中で、賞品付きのクイズが出された。Intelで使用しているLinuxサーバの数を最初に当てた人に、100GバイトのHDDと17インチのディスプレイを搭載したノートパソコンをプレゼントするというものだ。当て推量による答えがたくさん続いたあとで、誰かが5万という答えを出した。フィッシャー氏は、この答えは正解に十分近いと判断し、ノートパソコンはこの人にプレゼントされた。フィッシャー氏によると、Intelで使用しているLinuxサーバの数は5万2000とのことだ。

 Intelでは、新しいプロセッサの開発に関連する作業に対しては、Linuxが100%使用されているという。

 Intelが集積マイクロチップを最初に作ったのは1971年のことだ。これには、2600のトランジスタが使用されていた。また、キャッシュ・メモリとI/Oがプロセッサに直接搭載されているのは初めてだった。同氏によると、Intelの最新のプロセッサでは、17億2000万ものトランジスタが使用されているという。

 フィッシャー氏のプレゼンテーションの趣旨は、Intelは業務全体を通してLinuxとオープンソースをサポートしており、そうしたコミュニティーに対して貢献を返しているということだ。このプレゼンテーションの中では、参加者に対してトリビア的なクイズがいくつか出題され、正解者にはノートパソコンやPalm Pilotが合計それぞれ2台ずつプレゼントされた。

 プレゼントのノートパソコンにはLinuxが乗っているのかと質問されたフィッシャー氏は、「いえ、でも24時間以内には間違いなくそうなります」と答えていた。プレゼンテーションの最後には、いつもどおりの暖かい拍手を受けながら、フィッシャー氏がスライドショーを終了させた。すると、「Windows XPによりデスクトップがロックされました」とのメッセージが示された。これを目にした参加者ほぼすべてから、大きなブーイングが起きた。初めて聞くほどの盛大なブーイングが、いつになく長く続いた。その後で、参加者の1人が、LinuxのインストールCDを振りかざしながら、ステージの方へ大慌てで駆けていった。これには、参加者たちから大きな喝采が上がった。

各国がLinuxとオープンソースに資金投入する理由

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