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夏季集中講座 「成功するSOA、失敗するSOA」

「物理的にムリ」と情報システム部門が言う

「経営戦略としてのSOAとは何なのか?」──この連載「成功するSOA、失敗するSOA」では、SOAでビジネスを変革するヒントを紹介していきます(日本BEAシステムズ著「ビジネスはSOAで変革する」からの抜粋です)。
2005年08月10日 08時00分 更新

 あなたの会社またはあなたの事業部門が、新しいサービスを3カ月後に提供することを決めたとします。そこで、そのサービス提供を可能にするためのITシステム(アプリケーション)を3カ月以内に提供できるか、システム部門やシステムインテグレーターに聞いてみてください。

 もしその回答が「できる」であれば、SOAは不要です。

 もしその回答が「できない」であれば、SOAが必要です。

 「経営戦略としてのSOAとは何なのか」──SOAを考える必要がある経営層や経営企画部門の読者を対象に、この集中連載では、SOAでビジネスを変革するヒントを紹介していきます。

1分でも1秒でも早く市場に投入したい。だから、SOA

 ITシステムがビジネスの末端まで浸透した現代では、新しい商品やサービスを展開するためには、必ずそれを支えるITシステムが必要です。計画から調達、生産、在庫管理、物流、販売、顧客管理まで、すべての工程がITシステムを通して実行され、蓄積されたデータは経営資産となります。

 そのため、ITシステムを整備しなくては、新しい商品やサービスを市場に投入できません。システムを1分1秒でも早く開発すること、それが競争優位を大きく左右する時代になったのです。

 ライバル企業より1日でも早く市場に参入したいと考える事業部門は、情報システム部門に催促します。

 「頼むから3カ月でシステムを構築してくれないか」

 しかし、情報システム部門は答えます。

 「どんなに急いでも6カ月ないとシステムはできません。物理的に無理ですね」

 この3カ月のタイムラグ、あなたならどうとらえますか?

 「大変な機会損失だ」と考えますか。それとも「技術的な問題だからやむを得ない」とあきらめますか。

 多くの経営者は前者の判断を下します。「技術的な問題なのだから解決できるはず。それより、この3カ月で損なう収益こそが問題だ」と。

 先日、こうした流れに逆行する話題が新聞に掲載されていました。

 「システム開発が遅れ、郵政民営化半年ずれ込む」

 さすがに営利団体ではない政府は違います。半年間で得られるはずの収益を捨て、腰を据えてシステムを開発する道を選びました。これが、日々生き馬の目を抜く競争にさらされている民間企業であれば、そんな悠長なことはいっていられないはずなのですが。


「成功するSOA、失敗するSOA」

  1. 「物理的にムリ」と情報システム部門が言う
  2. SOAと相性の良い企業、悪い企業
  3. SIへの丸投げが企業を衰退へと導く
  4. SOAは担当者だけに任せるには重要すぎる
  5. 最大の抵抗勢力、それは社内エンジニア
  6. EAとSOAはビジネスでバリューを出す両輪
  7. SOAはビジネスコンサルだけで実現できない
  8. SOAはツールだけで実現できない
  9. SOAを成功させる組織とは?
  10. SOAを始めよう

[IDG Japan]

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