OpenOffice.orgは、従来のバージョン1.0から「データソース」という機能を持っていた。
これは、既存のデータベースに接続して、そのデータを取り出す機能だ。この機能を使うと、OpenOffice.orgをデータベースのフロントエンドとして利用できる。事項のように、標準で多くの種類のデータベースに接続できるのだ。このほかに、PostgreSQLのネイティブドライバも公開されている。
■データソースで接続できるデータベースの種類
データベース接続ドライバ
データベース
アドレス帳
その他
データソースでデータベースに接続するには、事前の登録作業が必要になる。データソースに登録するには、[ファイル(F)]→[新規作成(N)]→[データベース(B)]を選択し、データベースウィザードで「既存のデータベース」として接続したいデータベースを選択する。
実際のデータソースは、シンプルな表計算ツールのように見える。左フレームには、登録されたデータベースがツリー表示され、ここからテーブルやクエリーを選択すると、該当するデータが表形式で表示される。この表は、並び替えやフィルタによる絞り込みが可能だ。クエリーを作成することで、特定の条件にあったデータだけを取り出し、それをドラッグ&ドロップでCalcに貼り付けができる。
データソースは、Writerの差し込み印刷にも利用できる。アドレス帳をデータソースに接続して、宛名を印刷したり、売り上げデータを取りだして、請求書を印刷するといった使い方ができる。データソースに接続できるデータベースであれば、差し込み印刷のデータになるのだ。
データソースを使った場合、そのクエリーやフォームの設定内容は、Baseと同じodbファイルとして保存される。外部データベースはそのままで、追加のクエリーやフォーム/レポートだけが、odbファイルに格納される。
冒頭でも書いたように、BaseはAccessと互換性を目標に開発されたツールではない。他のデータベースと接続できるといった相互運用は考慮されているが、ファイルに互換性はない。そこで今回は、BaseとAccess2003について次の2点を評価する。まず、Accessのデータベースに接続したとき、どのようになるかを説明する。続いて、操作がどの程度似ているかを説明する。
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