グリッド環境の運用管理を「自律的」に、日本IBMとプラットフォームが協業

プラットフォームコンピューティングと日本IBMは、オートノミック・コンピューティングを用いたグリッドコンピューティング環境の自律化に関して協業する。

» 2005年09月09日 20時21分 公開
[ITmedia]

 プラットフォームコンピューティング(プラットフォーム)と日本IBMは9月9日、オートノミック・コンピューティングを用いたグリッドコンピューティング環境の自律化に関して協業することを発表した。

 両社は既に、グリッドコンピューティングに関して協力してきた。今回の協業では、プラットフォームの分散型リソース管理/負荷分散ソフトウェア「Platform LSF」で、日本IBMのオートノミック・コンピューティング・ツールキットを活用。二段階に分けてグリッド環境の自律運用を目指していく。

 第一ステップでは、Platform LSFが出力する各種ログファイルを、オートノミック・コンピューティング・ツールキットの共通ログフォーマット、CBEに変換するアダプタを用意する。これを用いて、LSFクラスタにおける各種イベントの時系列解析や因果関係の分析、問題判別を行える「Platform LSF問題判別ソリューション」を年内をめどに実装し、グリッド環境における判別を容易に行えるようにする。

 第二ステップでは、さらに広範囲なオートノミック機能を取り入れていく。たとえば、ユーザーの利用環境やジョブの特徴に合わせてPlatform LSFの設定を自動的に行うような自己適応型ソリューション、負荷に応じてグリッド環境に自動的にリソース配分する自己構成型ソリューションなどを共同で評価、実装していく。

 両社はこの取り組みを通じて、IT資源の利用効率を高めるオートノミック・コンピューティングの実現を支援していく。なお、Platform LSFへのオートノミック技術の適用に際しては、日本IBMのオートノミック・コンピューティング・テクノロジー・センターが技術支援を行う。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ