コグノス、単一アーキテクチャの新製品「Cognos 8」を世界同時リリース

コグノスはビジネスインテリジェンス(BI)の新製品「Conogs 8 Business Intelligence」を世界同時リリースすると発表した

» 2005年09月14日 18時40分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 コグノスは9月14日、都内のホテルで記者発表会を行い、ビジネスインテリジェンス(BI)の新製品「Conogs 8 Business Intelligence」を世界同時リリースすると発表した。11月に正式出荷する。レポーティング製品として多くのユーザーを獲得したReportNetを基盤に、単一アーキテクチャ上に、BIのすべての機能を盛り込んでいる。

 冒頭、コグノスのフォレスト・パーマー社長は、「ROIやコンプライアンスへの要求を満たすためにパフォーマンス・マネジメントに注目が集まり、もはや、BIは“Nice to Have”の選択肢ではなく、よりクリティカルなものになった」と話す。

「複雑で多数のユーザーを抱えるシステムでも安心して稼働する」と話すパーマー氏。

 富士キメラ総研が調べた2004年の日本における市場規模は129億円。そのうち、コグノスはトップの27.1%、企業数にして2600社が導入していることが紹介された。今後も、部門別から全社的情報基盤構築の標準化の動きが活発であること、経営層が意志決定支援ツールによる業績や指標の管理を求めていること、内部統制や日本版SOX法への対応など、外部要因の変化も併せて、BIへのニーズはますます高まっていくとしている。

 その中で、コグノスがConogs 8を投入した背景には、経営者、パワーユーザー、一般ユーザーを含めたすべての利用者を満足させる機能性を実現すること。また、日本のエリアバイスプレジデントを務める内田雅彦氏は、「企業のパフォーマンスを“Managable Performance”にしたい」と話す。もともと、欧米ではBIを利用するのは主にアナリストだったが、日本には一般的な企業にアナリストという役職がないため、「市場的に厳しい面があったこと事実だという。だが、アナリスト向けの機能をより多くのユーザーも使えるようにすることで、 「BIの民主化を進めたい」というのが同氏の考えだ。

BI市場で圧倒的なシェアを獲得したいと話す内田氏。

 新製品の特徴として、「1つのアーキテクチャであることのシンプルさ、あらゆるデータソースからデータを取得できる完璧さ、実績のあるReportNet上に構築したことProvenな技術であること」を同社は挙げる。

 特に、シングルアーキテクチャによってデータアクセスの障壁を取り払い、分析、ダッシュボード、スコアカード、OLAP、イベント管理などすべてのBI機能が、リレーショナルやOLAPの区別なく、あらゆるデータに対して実行できるようになるという。他社製品では、タイプの異なるデータを閲覧するためには複数のツールが必要だが、Cognos 8では、単一メタデータ層と単一クエリーエンジンを通じて、関連するすべてのデータの格納場所を把握することで、変動要素を網羅した一貫したビューが提供される。

 この日行われたデモでは、レポーティング、ダッシュボード、イベント管理など、各機能が全体的に底上げする形でパワーアップしていることが紹介されている。

 新製品の価格構成例は、システム管理者向けライセンス「BI Administrator」1名、業務レポートを作成する「Business Analyst」が10名、定型の業績レポートを閲覧する「BI Consumer」が90名のプランで、1219万3000円。保守価格は年間304万8250円となっている。

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