日立もLinuxカーネルの障害解析ビジネスを強化

日立製作所情報・通信グループは、Linuxシステムの高信頼化を支援する「Linux信頼性強化サービス」を10月1日から提供開始することを発表した。独自開発のダンプツールを利用している。

» 2005年09月15日 14時58分 公開
[ITmedia]

 日立製作所情報・通信グループは9月15日、Linuxシステムの高信頼化を支援する「Linux信頼性強化サービス」を10月1日から提供開始することを発表した。同サービスは、2005年4月からUFJ銀行の基幹系Linuxシステムに対して提供しているシステム信頼性強化サービスを母体としたもの。

 同サービスでは、独自開発したダンプツール「Linux Tough Dump」(LTD)およびUFJ銀行への適用を通じて蓄積した解析ノウハウを利用して障害解析、性能問題の解析にあたる。また、予防保守情報の提供やLinux修正用モジュールの作成などの個別修正もメニューに加えられている。

 LTDはネットワークやディスクなどのデバイスドライバと同様、カーネルモジュール形態で提供されるため、カーネルへの修正が不要となり、すでに稼働している環境への導入にも障壁が少ない。また、正副2台のダンプ採取用ディスクを設定可能で、信頼性の高い資料採取が行える。

 LTDの機能としては、カーネルパニック、ltddumpコマンド、DUMPボタンといったさまざまな契機でダンプの採取が行えるほか、ダンプ採取後のシステムの動作(再起動、停止、電源断)も指定可能。

 同社では支援体制の一元化も推進。顧客ごとに窓口を設置し初動から関連部門への展開を一元的に実施していく。今後Linuxコンサルテーションやシステム設計・構築サービスも本サービスに含めて拡充し、2007年度までに100システムにサービス提供を行う計画。

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