BEA World 2005は2日目を迎え、BEA Systemsのマーク・カージスCTOが基調講演を行い、「サービスインフラ」「オープンソースとの連携」、そして「JVM」という同社の取り組みを紹介した。
米国時間の9月28日、シリコンバレーのサンタクララで開催中の「BEA World 2005」は2日目を迎え、BEA Systemsのマーク・カージスCTOが基調講演を行い、同社のSOA戦略を支える技術群を紹介した。
カージス氏は、BEAのSOA戦略を支える技術面での状況を「サービスインフラの必要性」「オープンソースとの連携」(Blend)、そして「JVM」の3つの領域に分けて説明している。
サービスインフラとは、BEAのSOA戦略の中でも重要な位置を占めるもので、同社にとって、より基本的かつ包括的な取り組みとなる。
「アプリケーションインフラがビル建築のようなものだとすれば、サービスインフラは都市計画に相当する」とカージス氏は話す。
個々のサービスが利用するデータをそれぞれが保持していると、サービス間の連携を行う際に相互変換などの処理が個別に発生し、複雑で手間の掛かる作業が必要になる。しかし、こうしたデータをメタデータ化してサービスインフラに格納し、各サービスがサービスインフラと相互にやり取りするようにすれば、サービス連携に掛かる手間を最小化でき、システムの構成を簡素化できる。
そこで、複数のサービスで共有されるインフラサービスを抽出すると、サービス間の通信(ESB:Enterprise Service Busによるメッセージング)、ストレージアクセス(データサービス)、そしてセキュリティなどの要素が考えられる。こうしたサービスインフラを構築するためのミドルウェアとして、BEAが用意するのが、「AquaLogic」製品ファミリーだ。
BEA WebLogic Serverとの違いに注目すると、AquaLogicは「コードフォーカス」ではなくサービス間連携の支援に焦点を当てている。個々のサービスの実装ではなく、サービスとサービスを統合するためのインフラを提供することが分かる。これが、BEAがAquaLogicを提供し、SOAのプラットフォームとして強力に推進している理由だ。
「Blend」という発想でBEAが推進するオープンソースソフトウェアとBEA製品との連携強化に関して、M7を買収することも発表された。同社はEclipseベースの統合開発環境「NitroX」を開発・提供するベンダーだ。
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