Opteronサーバで高性能コンピューティングを狙うAppro

大手ベンダー向けにシステムを作ってきたApproが、高負荷アプリケーション向けに独自設計のOpteronサーバを立ち上げた。(IDG)

» 2005年11月01日 11時52分 公開
[IDG Japan]
IDG

 システムベンダーApproは10月31日、高性能コンピューティングや莫大な演算能力を必要とするビジネスアプリケーションの処理を高速化するOpteronサーバを投入した。

 新しい「XtremeServer」は、Approが昨年「Xtreme Blade」発表時に立ち上げたXtremeServerシリーズを拡大する。新XtremeServerは、同社が設計したマザーボードを基盤に構築された初めての製品だ。同社は2000年に高性能コンピューティング市場に独自のLinux製品を投入するまで、Ciscoなどからシステム製造を請け負っていた。

 「Approとほかの中堅ベンダーの違いは、大手サプライヤー向けにシステムを作ってきたという経歴にある」とApproのプロダクトマーケティングディレクター、ジョン・リー氏。「われわれには独自のバックプレーン設計、電源設計、筐体設計がある。Xtremeシリーズは当社がマザーボードの設計と機能セットも規定した初めての製品だ」

 サーバ設計を厳しく管理することで、同社は大手ベンダーの同様のシステムよりも低コストな高性能製品を提供できるとリー氏。新XtremeServerの重要な特徴は、システムメモリにモジュール式のアプローチを取った点にある。同社は通常の2倍の8基のメモリスロットを持つマザーボードを設計した。「このため、われわれの顧客は高価な大容量DIMMを買わなくてもメモリを増やせる」とリー氏。

 1U版XtremeServerは、最大で2個のシングルコアあるいはデュアルコアOpteronプロセッサ、最高64Gバイトのメモリを搭載する。このサーバは金融モデリングなど高負荷の作業向けだ。3U版XtremeServerは機械工学やコンテンツ作成などもっと負荷の高い用途向けだ。最大で4個のシングルコアあるいはデュアルコアOpteron、最大128Gバイトのメモリをサポートする。

 さらにApproは、顧客がリモートからXtremeServerをリブート、構成できるよう管理ソフトをアップデートした。

 1U XtremeServerは販売開始されており、価格は2600ドルから。3U版は年内に出荷開始の予定で、1万5700ドルから。

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