日立、制御系システム向けの機能を強化した「BladeSymphony CF」を発表

日立製作所は、電力や鉄道といった社会インフラや産業分野における制御系システム向けの機能を強化した「BladeSymphony CF」を発表した。

» 2005年11月09日 20時06分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は11月9日、ブレードサーバを活用したサーバプラットフォーム「BladeSymphony」をベースに、電力や鉄道といった社会インフラや産業分野における制御系システム向けの機能を強化した「BladeSymphony CF」を発表した。

 BladeSymphony CFは、リアルタイム制御機能や高い障害検知/解析機能が求められる制御系システムに最適化されたシステム。BladeSymphonyでサポートしているWindowsやLinuxに加え、日立が独自に開発した制御用OSも搭載できる。この専用OSでは、制御イベント発生時に関連システムへ情報を瞬時に伝達する「リアルタイム制御機能」のほか、障害の拡大を防ぐ自動障害検出、障害解析を支援するRAS機能などが強化されている。

 たとえば、業務アプリケーションはWindowsやLinuxのブレードで、制御アプリケーションは制御用OSのブレードで稼動させることにより、オープンシステムと制御系システムを1つのプラットフォーム上に共存させることが可能となる。

 また、情報制御基盤ミドルウェアとして、新たに「NX Transfield」を開発し、搭載した。NX Transfieldでは、製造現場などで発生するリアルデータ群の統合や選択、多重化を行うことで、情報の価値や信頼性の向上につなげることができるほか、制御系システムと業務システム、その他の情報との連携を行えるという。

 さらに、ギガビットイーサネットを利用し、耐障害性を高めたリング型LAN「μΣNetwork-1000」をサポートした。制御データと業務データの帯域を論理的に分離することにより、制御データのアルタイム性を失うことなく、業務システム用データとの共存を実現する。

 BladeSymphony CFの価格は、最小構成で700万円から。12月1日より販売を開始し、出荷は2006年6月30日の予定だ。

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