Windows XP Starter Edition、アラビア語、トルコ語にも対応

Microsoftは低価格版Windows「Windows XP Starter Edition」の提供地域をさらに拡大する。(IDG)

» 2005年11月16日 09時00分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Microsoftは「Windows XP Starter Edition」をアラビア語、トルコ語に対応させる計画だ。PC向け機能限定版OSであるStarter Editionは発展途上国のPCユーザー向けに取り組んでいるMicrosoftの3つの取り組みのうちの1つ。

 言語対応で2種類が追加されることにより、Windows XP Starter Editionの対応言語は9カ国語、32カ国に対応することになるとMicrosoftのプロダクトディレクターであるマイク・ウィックストランド氏。「Starter Editionは発展途上にある市場のPCユーザーのビギナー層に向けて作られた、低価格のソフトウェア。市場の成熟を加速してくれる」と同氏。

 Starter Editionへの取り組みは14カ月前にスタート。Local Language ProgramとMicrosoft Authorized Refurbisher(MAR)というプログラムが残る2つである。

 Local Language ProgramはWindowsとOfficeをLocal Interface Packsという「スキン」技術により、言語対応をするもの。これまでにWindowsで31種類、Officeで21種類のインタフェースパックがリリースされており、ネパール語やパンジャブ語版もあるという。

 MARは慈善団体や教育機関などを対象に、中古PCにWindows 98 Second EditionとWindows 2000 Professionalをインストールできるライセンスを、中古PC業者に与えるためのパートナープログラムである。

 しかし、Microsoftの取り組みは不十分だとする意見もある。国連開発計画でインターナショナルオープンソースネットワーク担当マネジャーを務めるスニル・アブラハム氏は「Starter Editionは各国政府に対して、ソフトウェアの独占を守る以外のこともしているということを示すためのポーズだ」と述べている。

 同氏は「中国やインドでは海賊版をタダ同然で手に入れることができるのに、いったい誰がMicrosoftのソフトウェアライセンスに金を払うというのだ」と疑問を投げ掛ける。

 中国では92%が既にMicrosoftのソフトウェア製品を使っており、インドでは88%の製品が海賊版だと同氏は指摘している。

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