コグノスは「社運を賭ける唯一の製品」として9月に正式発表した「Cognos 8 Business Intelligence」の市場の反応が良好であることなどをプレスブリーフィングで紹介した。
ビジネスインテリジェンス(BI)ソリューションを提供するコグノスは12月12日、記者向けのブリーフィングを行い、「社運を賭ける唯一の製品」として同社が9月に正式発表した「Cognos 8 Business Intelligence」に関して、より詳細な特徴の説明や、リリース後の市場の反応が良好であることなどを紹介した。
同社マーケティング本部のエリアバイスプレジデントを務める内田雅彦氏は、日本版SOX法施行に関連して、米国における内部統制システムへの投資統制意識の変化について話す。
「2003〜4年はドキュメント管理やリスク管理など、米国企業改革法(サーベンス・オクスリー法)404条“内部統制報告書と外部監査の承認”に関連したポイントソリューションとしてのシステム投資が多かったが、2005年は、409条“適時開示の要求”に対応するためのプランニングおよびモニタリングのための投資が伸びた」(内田氏)
同氏は、内部統制の目的を「財務報告の信頼性を高めること」と定める。それを支える企業システムは、単に監査基準を満たすためだけでなく、「企業価値を高めるための基盤であるべき」だとしている。その実現のためには、現場の活動の可視性を高めることに加え、情報活用基盤を確立する必要があるという。その具体的なフレームワークがCPMであり、さらに、製品のレベルでCPMを支えるのがCognos 8というのが、同社のアピールだ。
BIが提供する内部統制機能としては、戦略マップの活用やKPIの時系列での推移を確かめる「スコアカード」、リスクの評価と対応を行う「ダッシュボード」、ERPやBPMツールからしきい値を検知して統制活動状況をレポートする「イベントマネジメント」、ユーザー各層に合わせたインタフェースで情報を伝達する「ポータル」などが挙げられている。
一方、Cognos 8の機能としての特徴についても詳しい形で説明している。例えば、「すべてのデータをシステムに取り込む」というBIベンダーの「メッセージ」についても、Cognos 8は他社製品に差別化できているという。
「Cognos 8は、GUI、メタデータモデル、クエリエンジン、データアクセスインタフェースなど、それぞれのシステムが単一アーキテクチャで構築されている。他社製品は実際には、中身がバラバラであることも多い」(同氏)
11月29日に出荷が開始されたCognos 8は、同日に受注があるなど、滑り出しは順調で、引き合いも強いという。同社は、新たなライセンス体系として、従来のようなPowerPlayやReportNetなどの製品ごとのユーザー数という体系ではなく、ロールベースのライセンスを導入した。これは、ユーザーの役割ごとにあらかじめ利用できる機能やモジュールをパッケージ化するもの。企業はより柔軟にソフトウェアを利用することができるようになる。
同社は、ハイテク、自動車、流通などの分野を中心に、営業展開する一方で、「Cognos 8 Readyパートナープログラム」も導入、パートナーとの協業体制も強化する。
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