SAPジャパン、米国で売り上げアップに寄与した「VE本部」を日本で展開

» 2005年12月13日 19時00分 公開
[ITmedia]

 SAPジャパンは12月13日、2006年1月から、「Value Engineering本部」(VE本部)を本格展開すると発表した。VE本部は、米国で売り上げアップに寄与した施策だという。これにより、SAP製品の導入を検討している企業の経営者の視点から、在庫や購買費の削減、リードタイム短縮、開発コスト削減、意思決定スピード向上など、経営に直結する効果を明確化し、提案力を強化するとしている。

 同社のロバート・エンスリン社長は8月に就任した際、顧客価値の向上を戦略目標の1つに挙げており、日本で展開するVE本部に、米国での成功ノウハウを反映させる考えだ。SAP製品の導入効果を明確にしながら、企業における導入プロジェクトを支援する。

 VE本部の活動は「顧客のビジネスバリュー創造」という観点から、以下の段階でサービスが提供される。

 最初は、企画段階で、プロジェクトが完了した際の結果として、どの程度の効果を見込めるかを算出し、プロジェクトの推進をサポートする。次に、プロジェクト後に、予定された効果と実際の効果を比較評価し、さらなる効果を創出できるか検討する。

 この2つの段階で具体的に実施されるのが、SAPバリューアセスメントサービス、および、SAPベンチマーキングプログラムだ。

 SAPバリューアセスメントサービスは、米国および日本の従来の導入実績による経験値や、SAPの業界分析、顧客調査によって、どの程度の効果が得られるかを試算するもの。これにより、顧客企業の経営層がITへの投資を決定するために必要な情報を提供する。

 一方、SAPベンチマーキングプログラムは、顧客企業の各業務プロセスを他社のものと比較し、業界におけるポジショニングを把握するとともに、他社に比べて改善が必要で、かつ、自社の改革エリアとなるべきと部分を把握し、顧客企業用に作成した独自の分析レポートを提供する。導入プロジェクトの前後にこのベンチマーキングプログラムを行うことにより、顧客企業はプロジェクトの効果測定もすることが可能になる。このプログラムは、Web上のアンケート方式で、プロセスごとに、人材、コスト、組織、ITついての定量的なデータ収集と定性的な調査を行う。

 これらのサービスの実施期間は、1週間から1カ月程度と短期。無料で実施される。

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