エンタープライズ分野でシェアを拡大するAMD(2/2 ページ)

» 2005年12月14日 16時41分 公開
[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK
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 サーバベースコンピューティングへの注目は高まる一方だが、こうした傾向は主に仮想化技術や、クライアントデバイスに対するオペレーティングシステムおよびアプリケーション配信技術によって助長されている。

 例えば、ニューヨーク州アーモンクに本拠を置くIBMは、VMwareやClearCube、Citrix Systemsといったベンダーとともに、同社の「BladeCenter」システムおよびその他のサーバ製品ラインを根幹とする「Virtualized Hosted Client Infrastructure」を開発中だ。IBMは、Neoware SystemsやWyse Technologyなどのクライアントメーカーとも協業している。

 一方、カリフォルニア州サニーベールに本社のあるAMDでも、HyperTransport I/Oを活用するノートブックPC向けの新たなフォームファクターを模索している。セイヤー氏は、新デザインの詳細についてはコメントを控えているが、今後2年以内にそうしたフォームファクターが登場すると見込んでいることを明らかにした。

 AMDはまた、2006年にはOpteronが稼働するブレードサーバの数が倍増すると予測している。現在は、トップベンダーではIBMやHPが、また中堅のシステムメーカーではAppro InternationalやRackable Systemsが、Opteronプロセッサを搭載するブレードシステムを提供している。さらに、Fujitsu Computer Systemsの「Primergy BX630」ブレードでは、2基のデュアルプロセッサブレードでHyperTransportを用い、4ウェイシステムを実現することが可能になっている。Opteronに仮想化技術やセキュリティおよびメモリ機能が追加されることで、こうした傾向は加速していくとAMDでは認識している。

 AMDの関係者は、2006年には、これらの新機能の搭載やHyperTransport 3.0の投入が原動力となって、Intelなどの競合社に対するAMDの技術的な優位が確立するだろうと述べた。HyperTransport 3.0では、より多くのサーバリンクを束ねることが可能になる。

 もっとも、カリフォルニア州サンタクララのIntelでも、新たなデュアルコア製品ラインアップが整いつつある。同ラインには、例えば「Intel Virtualization Technology」や「LaGrande」セキュリティ製品などが含まれている。

 ここ最近の四半期で、AMDはサーバ分野におけるマーケットシェアを拡大させてきた。Mercury Researchの調べによると、同社の製品出荷率は、第2四半期に16.2%であったものが第3四半期には17.8%へ上昇したという。またこの調査では、Intelのシェアが82.3%から80.8%へ下落したという結果も出ている。

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