日本IBM、全業界向けサービスデリバリー部門でCMMI成熟度レベル5を達成

日本IBMは顧客企業の要件に合わせたシステム構築サービスなどを提供するサービスデリバリー部門において、CMMI(Capability Maturity Model Integration)の成熟度レベル5を達成したと発表した。

» 2005年12月20日 13時49分 公開
[ITmedia]

 日本IBMは12月20日、顧客企業の要件に合わせたシステム構築(SI)サービスなどを提供するサービスデリバリー部門において、システム開発を実施する組織の能力成熟度向上モデルであるCMMI(Capability Maturity Model Integration)の最高位である成熟度レベル5を達成したと発表した。

 金融、製造、流通、通信メディア、公益、中堅企業向けなど、提供する全業界向けサービスを対象に評定を行った結果、約4000人を擁するサービスデリバリー部門全体として成熟度レベル5であることが確認されたとしている。

 CMMIは米国カーネギーメロン大学・ソフトウェアエンジニアリング研究所(CMU/SEI)が開発した、システム構築にかかわるプロセスを中心とした組織プロセス改善のためのモデル。ソフトウェア開発プロジェクトの大規模化、複雑化に対処するため、ソフトウェア開発における作業をプロセスとして定義し管理する必要性が高まってきており、日本でも、政府調達案件の条件としても用いられるようになっている。

 1980年代から日本IBMは、アプリケーション開発プロセスの標準化および展開、プロジェクトマネジメント技法の導入など、システム開発プロジェクトの品質改善に取り組んできていた。2001年から、まず公共サービス分野においてCMMIへの取り組みを開始、2002年6月に成熟度レベル4を達成した。さらに、2003年9月には専門組織を新設し、CMMI評定自体の推進に向けた活動を継続的に行い、2004年2月に製造分野のソリューションセンターでレベル3、6月に公共分野でレベル5、8月に金融分野でレベル4、そして今回、2005年10月に全体でレベル5を達成した。

 今回の評定では、米IBMからCMMIの評定資格を持つCMMIリードアプレイザーを迎え、サービスデリバリー部門内の5業種を対象に評定を行った。評定の手法はSCAMPI(Standard CMMI Appraisal Method for Process Improvement)Version 1.1: Method Definition Documentを用い、CMMIで規定される4種類の専門分野4つのうち、3分野(CMMI-SE/SW/SS)について実施した。

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