CSMアプライアンスが伸びる――ソニックウォールとキヤノンSOLがコラボ

ソニックウォールとキヤノンシステムソリューションズは、中規模企業を対象としたアプライアンス型のURLフィルタリング製品「GUARDIANBOX URLFilter」を共同で開発した。

» 2006年01月24日 21時35分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 ソニックウォールとキヤノンシステムソリューションズは1月24日、中規模企業を対象としたアプライアンス型のURLフィルタリング製品、「GUARDIANBOX URLFilter」に関する説明会を開催した。

 GUARDIANBOX URLFilterは、キヤノンシステムソリューションズが19日にリリースしたセキュリティアプライアンス製品群「GUARDIANBOX」シリーズの1つ。ほかに、スパムメール対策を行う「GUARDIANBOX SpamFilter」、Webや電子メールの利用をモニタリングする「GUARDIANBOX ProCap」が第1四半期中に提供される予定だ。

 キヤノンシステムソリューションズのセキュリティソリューション事業部事業部長、稲田清崇氏は、GUARDIANBOXシリーズを「まだまだ未開拓の中規模企業をターゲットとしたもの」という。小規模企業ほどではないにせよ、十分な管理者を用意する余裕がない中規模企業向けに、導入や運用が容易なアプライアンス製品を提供し、浸透を図る。

 GUARDIANBOX URLFilterは、ソニックウォールのセキュリティアプライアンス「Content Security Manager(CSM)2200」をベースにしたフィルタリング製品だ。ソニックウォール日本オフィス、カントリーダイレクタの内山高夫氏によると、「世界に先駆けてプラットフォームとして提供した」という。価格は、100ユーザー版が96万円から。

GUARDIANBOX URLFilter ソニックウォールにとって初のコラボレーション製品という「GUARDIANBOX URLFilter」本体

 主な機能は、Webフィルタリングとアプリケーションのフィルタリングで、インラインモードで動作する。ソニックウォール以外の製品も含め、既存のファイアウォールとの共存が可能だ。

 Webフィルタリングでは、キヤノンシステムソリューションズとソニックウォール両社の情報を合わせた約1000万件のURLデータベースに加え、できたばかりのWebサイトについても内容を元にアクセスの可否を判断する動的評価エンジンによって、業務に無関係なサイトや悪意あるサイトへのアクセスをブロック。また、ActiveXやJavaアプレット、不正な証明書などをフィルタリングすることも可能だ。

 アプリケーションフィルタリングでは、インスタントメッセージ(IM)やP2Pアプリケーションの使用を制限できるほか、任意のポートを指定して通信を制限することができる。さらに、ゲートウェイでのアンチウイルス/アンチスパイウェア機能も標準で提供する。

 中規模企業での導入、運用を容易に行えるようにするという狙いに沿って、インタフェースなどはすべて日本語化。ユーザーグループや時間、曜日単位でポリシーを設定できるほか、アクセス状況を把握するログ機能も備えている。さらに、ログのより詳細な解析を行える「Viewpoint」、既存のActive Directoryとの連携を実現する「ADコネクタ」といった付属ソフトウェアも提供される。

 内山氏は、「シンプルなファイアウォール/VPNアプライアンスの市場は、2006年を境に収束し、代わりにUTM(統合脅威管理)市場が飛躍的に伸びていくだろう」と予測。さらに、VoIPやワイヤレスといった分野に加え、GUARDIANBOX URLFilterも含んだコンテンツセキュリティ管理(CSM)市場も伸びていくだろうとし、同製品への期待を示した。

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