エクストリーム、メトロイーサ上で柔軟なサービスを実現する新スイッチ

エクストリーム ネットワークスは、メトロイーササービスを展開する事業者向けスイッチの新製品、「BlackDiamond 12804R」を提供する。

» 2006年03月08日 22時08分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 エクストリーム ネットワークスは3月8日、メトロイーササービスを提供するキャリアやサービスプロバイダー向けのスイッチ新製品「BlackDiamond 12804R」を発表した。

 BlackDiamond 12804Rは、6スロットの収容が可能なシャーシ型レイヤ3スイッチ。うち2スロットはコントローラ/管理モジュールを収容する。サービス事業者のポートを集約してネットワークコアに受け渡すアグリゲーションの部分で、加入者のサービスとさまざまなコンテンツプロバイダとを、レイヤ2のままシンプルに受け渡す役割を担う。

BlackDiamond 12804R BlackDiamond 12804Rの筐体

 同社によるとBlackDiamond 12804Rは、コストパフォーマンスに優れたイーサネット「接続」の提供だけでなく、その上の「サービス」に着目した製品だという。イーサネットという1つのインフラで、複数のサービスを柔軟に提供できるようにすることで、事業者の収益性向上を支援することを狙っている。

 そのために、いくつか既存の製品にはなかった機能を搭載した。ポートや加入者単位だけでなく、その加入者が利用しているサービスごとに8段階のQoS制御が可能なほか、VoIPやビデオといったさまざまなサービスを、ルータを介さずに適切なサービスプロバイダーに割り振る「イーサネットクロスコネクト」機能をサポート。さらに、IEEE802.1ahに基づくプロバイダタグを用い、VLANを多段に構成できるようにした。これまで最大4096個に制限されてきたVLANの制限を越え、数百万規模のユーザーに対応できる拡張性を確保したという。

 「今、イーサネットサービスの顧客となると企業というイメージが強いが、今後は個人にも広がっていくだろう。そうなると、ユーザー数は桁違いに増える」(同社のプロダクトマーケティングマネージャ、島宣博氏)。そうした多数のユーザーを対象にVoIPをはじめとする複数のサービスを提供する基盤を提供していくという。

 なお、ネットワーク管理機能も充実した。従来より提供してきたCLEAR-Flowに基づく監視機能に加え、802.1agで仕様策定が進む障害検出ツールを実装し、IPネットワークにおける「Ping」や「Traceroute」に相当する機能をレイヤ2で提供するという。

 BlackDiamond 12804Rの価格は、最小構成で771万円から。同日より受注を開始し、3月24日より出荷される。

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