ラドウェアがアプリケーションスイッチ製品群を一新

日本ラドウェアは4月13日、アプリケーションスイッチ製品群を刷新し「APSoluteシリーズ」としてリリースした。

» 2006年04月14日 14時47分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 日本ラドウェアは4月13日、アプリケーションスイッチ製品群を刷新し「APSoluteシリーズ」としてリリースした。専用OSを強化したほか、マルチギガビットクラスのスループットに対応可能な新ハードウェアも追加。併せて管理ツールも強化している。

 同社はこれまで、サーバ負荷分散やアプリケーションアクセラレーション/SSLアクセラレーション、セキュリティ機器の負荷分散やマルチホーミングといった機能を、独自ASICを搭載したプラットフォーム「Application Switch」と専用OS「SynApps」を組み合わせたアプライアンスとして提供してきた。

 今回の新シリーズでは、ハードウェアとソフトウェア、管理ツールすべてが一新されている。ハードウェアプラットフォームであるApplication Switchには、新たに20ポートのギガビットイーサネット(GbE)を搭載した「Application Switch IV」、2ポートの10GbEと17ポートのGbEを搭載し、最大6000Mbpsのスループットに対応するハイエンドモデル「Application Switch V」の2機種が追加される。

 また専用OSは「APSolute OS」と名称を変更した。セッションごとにアプリケーションにまつわるさまざまな情報を収集する「Classifier」と、その情報に基づいてさまざまな処理を実施する「Flow Manager」をコアに、負荷分散やパフォーマンスの高速化、アプリケーションセキュリティ、WAN回線の最適化などの機能を提供する。

 イスラエルのRadwareでプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントを務めるシャロン・トラックマン氏は、「1つのセッションに1つのポリシーを適用するだけで終わるのではなく、複数の処理を割り当てられるのが特徴」だと述べた。

トラックマン氏 Radwareのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデント、シャロン・トラックマン氏

 「アプリケーションの種類やコンテンツの内容、ユーザーや使用されているデバイスなど、さまざまな情報に基づいて制御が可能だ。同じセッションでもHTMLコンテンツは必ずウイルス対策を通し、一方で画像は素通りさせるといった具合に、非常にきめ細かく制御を行える」(同氏)

 統合管理ツールも「APSolute Insite」へと名称が変更されている。まもなくリリース予定のバージョン2.00では、外部のRADIUSサーバと連携して認証を行えるようになるほか、設定ファイルの自動バックアップ機能などがサポートされる予定だ。

 APSoluteシリーズには、WSDの後継製品となる負荷分散アプライアンス「AppDirector」のほか、SSL/アプリケーション配信の高速化を行う「AppXcel」、インライン型IPSの「DefencePro」、セキュリティ機能の負荷分散を行う「SecureFlow」、マルチホーミングスイッチの「LinkProof」という5種類の製品がある。価格は、AppDirectorが144万円から、DefenseProが199万円からなどとなっており、エントリーモデルを中心に価格を引き下げ、エンタープライズ向けの売り上げを強化していく方針だ。

 「アプリケーションを意識したインテリジェントなネットワークの実現というのは、業界全体のトレンドになっている」とトラックマン氏は述べ、APSoluteシリーズは、そうしたニーズに応ええて基幹アプリケーションを確実に配信し、ひいては企業の生産性向上を支援できるとした。

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