システムの安定稼働の「3カ条」運用管理ツールで何ができるのか(2/5 ページ)

» 2006年04月17日 07時00分 公開
[ITmedia]

兆候を早期に検知して障害を未然に防止

 障害の兆候を早期に検知することで、事前に的確なチューニングを行い、安定した性能を確保する。図2を例にしてみると、バッファヒット率の警告ランプの点灯により、性能トラブルの兆候が事前に検知できる。この場合、バッファヒット率ワースト5を表示させることで、警告域に達したバッファが素早く特定され、さらにヒット率の推移、そして該当バッファを割り付けたデータベース格納領域の使用量推移から、データベース格納領域へのアクセスデータ量増加がヒット率低下に結びついたなどの原因を推測できる。

図2 障害を検知して未然に防止する

障害の原因調査と対処を迅速化

 障害発生時にも、過去の統計情報から原因を調査し、問題を迅速に解決できる。例えば、2時間で終わるはずのデータ集計バッチジョブが6時間経っても終わらないなどのトラブルがあったとしても、過去の統計情報を元に、原因を迅速に特定できる。このような場合、過去と現在、つまり正常時と異常時のディスクI/Oレスポンスを容易に比較することで、問題点を素早く特定できる。さらに、データベースとOSの統計情報も横並びで比較できるので、フラグメンテーションの増加がレスポンスの低下の原因であることなどを容易に推測することが可能だ。

図3 トラブルの原因調査と対処の例

危険を予測したキャパシティプランニング

 システムリソースが危険域に達する時期を予測できれば、安定稼働を保つための計画的な対策ができる。例えば、データベース格納領域使用量の警告ランプの点灯による、ディスク容量不足の自動検知だ。このような場合も、データベース格納領域使用率トップ5を表示することで、警告域に達したデータベース格納領域を素早く特定できる。さらに、空き容量の推移から、いつまでにディスク増設、またはデータベース再編成などのアクションが必要かといったキャパシティプランニングも容易だ。

図4 危険を予測してキャパシティプランニングを行う

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