Microsoft、新たな管理ソフトを披露

Microsoftは「Dynamic Systems Initiative」戦略の下で提供される新製品「Systems Center Service Desk」について説明した。

» 2006年04月26日 17時41分 公開
[Paula Musich,eWEEK]
eWEEK

 米Microsoftのボブ・マグリア氏はMicrosoft Management Summitの基調講演で、「Dynamic Systems Initiative(DSI)」の新たな展開について説明した。

 同社は新製品「Systems Center Service Desk」で、管理ソフトのSystems Centerシリーズを拡大するべく取り組んでいる。この製品はWindows環境のITサービス管理を簡素化するためのものだ。

 この新製品は、「IT部門向けにERPシステムを提供するためのもの。すべてのプロセスを保持して、制御ロジックを結合力のあるものに変える」とマグリア氏。

 この製品は、「IT Infrastructure Library」ガイドラインに基づき、Microsoftが「Microsoft Operations Framework」の一部として盛り込んでいる規範を組み込んでいる。

 「これはほかのSystems Center製品と深く統合され、異種混在環境にまで広がる」(同氏)

 この製品には、ユーザー向けポータルも含まれる。IT管理者はこのポータルを使って、解決中の問題についてのステータス情報を掲示できる。

 サービスデスクが対応する電話を減らすことが目的だ。

 マグリア氏はプレゼンテーションの中で、Microsoftが「Carmine」というコードネームで進めている新しい仮想化マネージャも少し披露した。

 Carmineは仮想環境でソフトウェアイメージを管理する機能を提供する。これはまだβテストに入っていない。

 「仮想イメージの管理には複数のレベルがある。Carmineがこれにどこまで対応するかは分からない」とPtak, Noel & Associatesの業界アナリスト、リッチ・プタック氏は語る。

 「イメージの管理は始まりにすぎない。プロビジョニング、つまりどのくらいの作業を各イメージに割り当てるかも考えなくてはならない」(同氏)

 プタック氏とアナリストのピーター・クリスティ氏は、仮想化が最終的にコモディティになるという点と、市場リーダーであるEMC傘下のVMwareが持つタイミングのアドバンテージは続かないかもしれないという点で意見が一致している。

 「利益が得られるのは優れた環境管理の分野だ。VMwareがこの分野に到達したときには、かなりの事業を得ているだろう」とNetsEdge Researchの主席アナリストのクリスティ氏は言う。

 MicrosoftのHypervisor仮想化技術は、2007年後半のWindows Longhornリリースに搭載される見込みだ。

 マグリア氏は、「Windows PowerShell」と呼ばれるMonadスクリプティング環境への取り組みも強調した。これは2006年内にリリースされる。

 これはスクリプティングを自動化し、管理者が「強力なスクリプトを高度な方法で実行」できるようにすると同氏。

 オブジェクト指向スクリプティング言語であるPowerShellは、管理者が容易に複数のスクリプトをリンクさせて、1つの機能を実行できるようにする。

 Exchange 2007と新版Microsoft Operations Manager(MOM)が、これを採用する第一弾の製品となる。

 Microsoftの有名なSystems Management Server(SMS)とMOMのブランドは、「Systems Center Umbrella」の下で製品名により一貫性を持たせるために変更される。

 2007年のリリースでSMSは「System Center Configuration Manager」に、MOMは「Systems Center Operations Manager」に改称される。

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