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» 2006年05月25日 08時00分 UPDATE

顧客満足度ナンバーワンSEの条件〜新人編:データの流れはビジネスそのもの (1/2)

ビジネスの基本はデータである。データをきちんと理解し、設計することができればシステム設計は8割方終わったようなものである。

[杉山正二,ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムック「顧客満足度ナンバーワンSEの条件〜新人編」でご覧になれます。


 今回は、引き続きSEに求められる知識やスキルの向上に直接役立つ話を書いてみたい。

 1回目2回目は、システム構築に必要な基礎的な知識やスキルの獲得について書いたが、今回は最後ということで、上級SEに成長するためにぜひ理解しておきたい事柄を紹介しよう。

データに注目すること

 ビジネスの基本はデータである。そして、そのフロー(流れ)はビジネスそのものである。したがって、ビジネスを支えるシステムの基本もデータであり、そのフローである。データをきちんと理解し、設計することができれば、システム設計は8割方終わったようなものである。ちょっと言い過ぎかもしれないが、システムにおけるデータの重要性を説明する際には、それくらいの言い方をしてもいいと考えている。

 皆さんはいずれSEとして、さまざまな業種や業態の顧客企業と仕事をすることになるだろう。確かに企業によってビジネスデータの詳細は異なるが、基本となるビジネスデータはほとんど同じである。まずは、各企業の顧客データと商品(製品)データを理解し、それに関連する形で、受注や発注のデータを理解すると、比較的容易にビジネスデータ、ひいてはその企業のビジネスの全体像がつかめるはずである。

 次にデータを理解する上では、各エンティティと、そのエンティティのキーと属性をしっかりと把握することが重要である。データの正規化を行い、そのデータ構造を理解する上での最終形として、ERをはじめとするデータモデリングやデータ設計にまとめる。ユーザーとして業務を行っている方の中にも、ビジネスデータを正しく理解できている人は案外多くない。ビジネスデータを理解することで、顧客企業のビジネスやユーザー業務の理解が容易になり、上級SEへの道が開けてくる。

データ構造のポイント

 商品データを例に、具体的にデータ構造を理解する上でのポイントを説明してみよう。まず、商品というエンティティを考えてみる。通常、キーとして商品を一意に識別できるような商品番号が割り当てられている。商品名など、複数の属性を組み合わせても、商品を一意に識別することは可能だが、業務処理やシステム処理の効率を考えると、商品番号を設定することが一般的である。商品エンティティの属性には、商品名、大きさ、重量、形態、仕入先、販売単価、などが思い浮かぶかもしれない。

 ここで、少し考えてほしい。仕入先や販売単価は、商品エンティティの属性といえるだろうか。言い換えると、その商品に固有のデータと考えて問題ないだろうか?

 結論から言うと、これらのデータは商品の属性にはならない。なぜなら、同一商品であっても、複数の仕入先から調達することもあるし、商品の販売単価も、カタログ掲載期間や販売期間によって変更することがあるからだ。この過程で、仕入先エンティティや販売期間を定義するためのエンティティ(キャンペーン・エンティティやカタログ・エンティティ)が必要であることが分かる。

 さらに、これらのエンティティ間の関係エンティティ(仕入エンティティや販売エンティティ)も見えてくる。このように、その属性がエンティティに固有のデータかどうかを常に検証していくことで、データの正規化が可能となり、最終的にER図としてまとめることによって、正確にデータ構造を把握できるようになる。

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