仮想化環境に対応したTivoliのリソース追跡ソフト

「Tivoli Usage and Accounting Manager」はリソースの使用を追跡してそれに応じて課金できるWebベースのツール。仮想化技術の採用を促進するとIBMは主張する。

» 2006年06月02日 15時44分 公開
[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 米IBMは分散仮想化環境で誰がリソースを使っているのかをより分かりやすくする製品を投入する。

 「Tivoli Usage and Accounting Manager」は、リソースの使用を追跡し、それに応じて課金できるWebベースツール。

 このソフトは仮想化技術の採用を促進すると、IBMのシステム部門仮想化戦略プログラムディレクター、ピート・マキャフリー氏は語る。

 「これは仮想化の広範な採用を抑制する主な要因の1つだった。利用とコストの追跡ができないために、企業は採用をためらっていた」(同氏)

 共有環境では、ユーザーやグループのリソース使用を監視し、それに対して課金することが重要な問題となっていると同氏。

 「従来、この機能はメインフレーム環境の製品で提供されてきた。今回の製品で新しいのは、分散環境と仮想化環境のサポートレベルだ」(同氏)

 IBMの技術者は、公共事業者が電気やガスなどの利用を監視、測定、課金する方法を元にこのソフトを開発した。

 このソフトにより、管理者は個人あるいはグループの仮想サーバ、ストレージ、ネットワーク、ソフト、ミドルウェア、電子メールの使用レベルに基づいて測定、課金できる。

 さらに、使用量に基づいてリソースの置き場所を決めたり、利用傾向報告書を提供できる。

 このような機能はホスティング企業にとって重要だ。これら企業はリソース使用を正確に追跡して、それに応じて顧客に課金しなくてはならない。

 さらに、仮想化はこうした企業がハードと電力のコストを減らし、リソースの柔軟性を高める手助けをする役割も果たせるとマキャフリー氏。

 従来の共有環境では、管理者が課金を正確なものにするために、どの社員や部門がどのリソースを使っているかを確認することが重要だと同氏は言う。

 このソフトはIBMが1月のCIMS Labs買収により取得した技術を基にしている。

 このソフトのx86版およびメインフレーム版は即時提供開始される。IBMのSystem pサーバ版は9月にリリースされるという。

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