NEC、ルータ1000台のネットワークで通信品質の劣化原因を見つけるNGN監視ソリューション

NECは、キャリアやISPの大規模ネットにおいて音声や動画の品質劣化の原因となる個所を短時間で推定する監視技術を開発した。

» 2006年06月02日 16時45分 公開
[ITmedia]

 NECは、ルータ1000台以上の大規模ネットワークにおけるアプリケーションレベルの通信品質劣化個所を高速に推定するネットワーク監視手法を開発したと発表した。

 この推定法は、大規模ネットワークにおいて従来の手法では困難だったVoIP音声やストリーミングといったアプリケーションレベルで品質が劣化している個所を、計測装置を利用せずに推定できるというもの。ISPが構築するIPネットワークにおける迅速な障害復旧を実現する。

 大規模なネットワークでは監視対象である通信の数、品質劣化の原因となるリンク数が増え、品質劣化の原因を特定するための情報収集や計測が難しい。そこで同社では、ネットワークを分割した部分的な推定、および部分的なネットワークでの推定結果の一部を使った全体的な推定を階層的に組み合わせることで、大規模ネットワークでの品質劣化箇所の推定を可能にすると同時に、推定の計算時間を2分の1から20分の1に短縮することに成功した。

 ネットワーク監視技術の一部は、総務省からの委託研究である「次世代バックボーンに関する研究開発」プロジェクトの成果だという。NECはこの技術を「Interop Tokyo 2006」に出展する。

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