データベースを自動メンテする!――オートノミック管理とは?進化する!データベーステクノロジー(2/3 ページ)

» 2006年06月16日 07時00分 公開
[ITmedia]

パフォーマンスと可用性も向上

 DB2 UDB V8.2は、パフォーマンスに優れたデータベースとしても定評がある。トランザクション性能を計測する業界標準ベンチマークテスト「TPC-C」では、2004年11月以来、DB2 UDB V8.2を採用したIBM eServer p5 595 64pがトップの座にある。

 性能向上に関する機能強化としては、例えばバッファプールをメモリ内に保持して大規模ページを使用する場合にもスワップアウトしない機能(AIXおよびLinuxの64bit版に搭載)などにより、データベースとアプリケーションのパフォーマンスを大幅に向上させている。

 可用性の面では、新しくDB2 High Availability Disaster Recovery(HADR)という機能が搭載されている。これは、プライマリと呼ぶソースデータベースからスタンバイと呼ぶターゲットデータベースへデータを複製することで消失を防止する高可用性ソリューション。初めてでも容易、かつ迅速にスタンバイデータベースをセットアップできるウィザードを搭載するほか、稼働状況の通知などはヘルスセンターに自動的に統合される。

 データベースシステム障害の原因には、ハードウェア、ネットワーク、ソフトウェアなどのさまざまな要因があるが、従来は障害を取り除くためにデータベースサーバをリブートする必要があった。しかし、HADRを設定しておけば、数秒の待ち時間でスタンバイデータベースに作業が引き継がれる。また、HADRではプライマリデータベースとスタンバイデータベースの間の通信にTCP/IPを利用するため、スタンバイサイトを遠隔地に配置したディザスタリカバリシステムも構築できる。なお、HADRには、データ消失の保護レベルにより、同期、近同期(ニアシンクロナス)、非同期の3つのデータ転送モードが用意されている。

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