半導体エネルギー研究所、民間企業最大級のスパコンを稼働

日本SGIは半導体エネルギー研究所に「Altix 3700 Bx2」を納入、256CPU構成のこのシステムは、民間企業では過去最大規模。

» 2006年07月10日 14時07分 公開
[ITmedia]

 日本SGIは7月10日、半導体エネルギー研究所(SEL)に「SGI Altix3700 Bx2」の256CPU構成の大規模システムを納入したことを明らかにした。SGI Altix3700シリーズの導入事例としては、日本原子力研究開発機構や東北大学流体科学研究所があるが、256CPUがシングル・システム・イメージ(SSI)で構成されたものとしては、民間企業では過去最大規模。

 半導体エネルギー研究所では、結晶系薄膜集積回路、液晶および有機ELディスプレイ、半導体薄膜トランジスタの研究などを行っているが、昨今、世界規模で半導体やディスプレイ需要が急激に増加していることもあり、より高度な品質の半導体材料を短期間に開発することが求められている。今回のAltix 3700 Bx2の導入はこうしたニーズに応えるもので、半導体の回路設計や材料設計などの科学計算やシミュレーション用コンピュータシステムとして仕様決定後工程の効率化を実現するとともに、マスクレイアウト設計の自動配置配線の高速化や、デバイスシミュレーションの高速処理を行うなどしている。

 なお、日本SGIは今回のシステムの納入から稼働までを1週間で実現していることも注目されよう。

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