Microsoft、Windows開発の「独禁法対策」自主原則を制定

自主規定では、メーカーや顧客がMicrosoft以外のブラウザやメディア再生ソフトを自由にインストールしてデフォルトに設定できることを保証する。

» 2006年07月20日 08時33分 公開
[ITmedia]

 Windowsに対する独禁法上の懸念が各国で指摘されていることを受け、米Microsoftは7月19日、将来版のWindows開発の指針となる自主原則を発表した。

 自主原則は、「コンピュータメーカーと顧客の選択肢」、「デベロッパーの機会」「ユーザーの相互運用性」の3分野にわたる12項目で構成される。

 メーカーと顧客の選択肢に関する項目では、Windows向けのソフトを自由にインストールしてアイコンやショートカットを作成し、ブラウザやメディア再生ソフトもMicrosoft以外のプログラムをデフォルトに設定できるようにすると規定。Microsoft以外のソフトをサポートしたメーカーに対する報復はしないと明記した。

 デベロッパーの機会保証の原則では、アプリケーションデベロッパーとWebサイト制作者が、Microsoft製品と直接競合するものも含めて革新的な製品を開発できるよう、アプリケーションプログラミングインタフェース(API)などを公開すると約束。

 相互運用関連では、顧客がさまざまなコンピュータシステムとアプリケーションを通して自分のデータをコントロールし、セキュアに情報を交換できるようにすると規定。通信プロトコルの公開、特許のライセンスといった項目が盛り込まれている。

 Microsoftではこの原則をWindows Vistaから採用し、米独禁法訴訟に基づく制裁措置の大部分が期限切れとなる2007年以降も適用を続ける。少なくとも3年に1度は見直しを行っていく方針だとしている。

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