人事・給与一元管理システムにアドプスを採用し、社内制度に沿ったシステムを構築

総合飲料メーカーの伊藤園は、人事・給与システムの更改にあたり、これらを一元化するシステムとして「アドプス戦略人事統合システム」を採用した。採用の決め手になったのは、アドプスであれば人事と給与を一元管理し、伊藤園の考える人事・給与管理体系を実現できることだった。

» 2006年07月21日 00時00分 公開
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制度変更の枷になる2つのシステムを統合し、一元管理を実現

photo 株式会社伊藤園 本社ビル

 株式会社伊藤園は、「お〜いお茶」を始め、「充実野菜」「1日分の野菜」といった野菜飲料、コーヒーなどを展開する総合飲料メーカーだ。直近2006年4月期の売上で288,077百万円、従業員は5,000名を超え、全国に200の営業拠点を有している。この全社の人事・給与を管理するシステムとして、アドプスが採用された。

 伊藤園は、もともと人事系の管理システムにアドプスを採用しており、給与管理の部分は別システムを利用していた。しかし、これらは連携しておらず、それぞれのシステムの間でFTPや手作業などでデータを渡していた。このため、昨今のさまざまな企業を取り巻く環境の変化に対応した人事制度の変更を考えた際、このシステムが制約になってしまうこともあり、人事と給与を一元管理するシステムの構築に迫られていた。

 伊藤園 人事部 厚生課長の近藤崇喜氏は「これまでは制度変更のアイデアを出しても、システムが分かれているので、そのつながりのところで実現できないことがありました。システムに合わせた改善というのは本末転倒なので、その部分を改善したかったのです」と話す。

photo 株式会社伊藤園 人事部 厚生課 課長 近藤崇喜氏

 元来、伊藤園の人事制度の考え方の柱には、評価、賃金、教育というトライアングルがあり、これをひとつの流れで表現するシステムが求められていた。中でも給与は人事制度の中の一部と捉えられており、人事と給与の連携が自然にできる必要があったという。

 こうして人事制度の変更をにらみ、基盤となる人事給与システムの更改が決定したのが2003年の夏ごろだった。それから、さまざまな人事給与システムに関する調査を行い、伊藤園の求める制度に必要な機能の洗い出しをした結果、2004年の6月ごろにアドプスの採用が決定した。

 「どこのメーカーさんも給与システムが独立したものが多かったのですが、アドプスは人事を専門としたシステムなので、人事制度の中の給与という考え方のシステムを実現でき、伊藤園の考える人事制度を表現できました」と、近藤氏はいう。

 また伊藤園には、明らかに改善が見込めるならば、すぐに制度の変更を行い、貪欲に良いものを追求していく社風があるとのことである。従って、この制度の変更に伴って迅速にシステムの改変ができる体制を整えたことも採用のポイントとなった。

 システム更改などで問題になるデータ移行に関しては、給与システムのデータについてはデータの解析を行って変換などの作業を行う必要があったが、人事システムはアドプス間でのデータの移行になるので、スムーズに処理が進み、カットオーバーまでの期間の短縮に繋がっているという。

スピーディな申請/処理システムを達成

 新システムでは、全社員向けの人事関連の申請(結婚、出産、住所変更など)をWebから行えるようになっている。これまでは書類で行っていた申請をWeb上でできるようになったことで、処理がスピーディに進むようになったという。特に人事関連の申請は頻度の多いものでないため、簡単に、誰でも分かるように申請手続きができることがポイントになる。

 「システム的には複雑なものではないのですが、社員にとっては結婚や出産の申請は会社員人生の中でも1回か2回しかないので、慣れるということはないでしょう。どれだけ我々がシンプルだと思っていても、戸惑うことはあると思います。だから、いろいろな案内やマニュアルなどを提供しています」(近藤氏)

photo 株式会社伊藤園 人事部
金子香織氏

 その他のシステム運用は、ほぼ人事部が行っている。運用教育に関しては、最初は一通りカシオからの教育を受講したが、部署のスタイルとして「走りながら考える」というものがあるそうで、細かい部分に関しては、そのつど確認しながら進めているという。人事部内で主にシステムの操作を行っている金子香織氏はシステムの操作性について「私は最近になって人事部に配属されたので人事部門の業務について勉強中なのですが、システムのほうが誘導してくれるかたちで専門的なことを知らなくても処理ができるようになっているのに感心しました」という。

 これまでは、人事と給与のシステムが別だったため、例えば処理を行う際の検索を人事システムで行い、これを加工して給与システムに引き渡すなどの処理が必要だった。新システムではすべてをアドプス上で処理ができるようになったため、操作の対象者の検索を行い、その結果をそのまま利用して操作を進めることができるようになるなど、処理がスムーズに進むようになった。


photo ADPSによる伊藤園人事システム

「人の活用」を促進する戦略的な人事システムの実現を

 今後のシステム拡張予定としては、現在別システムで稼働している勤怠管理の部分の一元管理も考えているという。しかし、この部分に関しては、現在の法改正などの動きに合わせた伊藤園社内の勤怠システムの指針を策定しているところであり、人事制度全体の中で、どのようにするのが良いかたちなのかということを考えつつ慎重に進めているところだ。

 申請業務に関しても一部書類が必要となるものもあるので、こういった申請もWeb上からできるようにすることも考えている。社員から情報の照会を行えるようなシステムも検討しているとのことだ。ただ、この部分は個人情報保護などの観点から現在、模索中だという。

 また、人事部門の使命である「人の活用」に関しても、適材適所の人の配置などを実現できるスピーディかつスムーズな人材情報の利用などができるシステムにしていきたいと考えているという。

 人事部は社内の業務をサポートする部門と考えられがちだが、業務をスムーズに進めるためには人材の配置など戦略的な部分を担っている。アドプスによるシステムはこの役目を果たすための重要な道具となっている。

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提供:カシオ計算機株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年8月3日