CitrixがWAN最適化ベンダーを買収、シンクライアントの処理性能が5倍に

米Citrix Systemsは、WANアプリケーション最適化ソリューションベンダーである米Orbital Dataを約5000万ドルで買収したことを明らかにした。

» 2006年08月09日 15時27分 公開
[ITmedia]

 米Citrix Systemsは8月7日、WAN最適化ソリューションベンダーである米Orbital Dataを約5000万ドルで買収したと発表した。買収のプロセスは第3四半期に完了する予定。同社が買収したWANアプリケーション最適化ソリューションは、Orbital DataのほかにNetScalerがある。

 Orbital Dataは、カリフォルニアに本社を置く従業員60名程度の新興のベンチャー企業。WAN上のアプリケーションの通信やファイル共有において、データ転送を最適化することによりパフォーマンスを向上する独自のWAN最適化技術「AutoOptimizer」を開発した。製品は、PCにインストールするクライアントソフトとして提供され、小規模事業所などの限られたネットワーク帯域で各アプリケーションのTCP通信を高速化することができる。

 CitrixはOrbitalの技術をCitrix Presentation Serverのアプリ配信に利用するという。同社によると、遠隔地からの印刷やローカルファイルの保存時のパフォーマンスが従来の5倍以上に向上するとしている。

 Orbital Dataは買収後、NetScaler、Access GatewayやApplication Firewallといったアプライアンス型のソリューションを提供するアプリケーションネットワーキンググループの一部門となる予定で、その製品群は「Citrix WANScaler」ブランドとして販売される。

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