日本BEA、SOA実現の基盤「AquaLogic Service Bus 2.5J」を出荷

BEA SystemsのブレアCMOは、「BEAにはSOAのリーダーとして専門知識や実践的なノウハウがある」とし、SOAにフィットしたESBとしてAquaLogic Service Busを売り込む。

» 2006年08月11日 10時38分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 日本BEAシステムズは、サービスインフラストラクチャー製品ファミリーである「BEA AquaLogic」の中核製品、「BEA AquaLogic Service Bus 2.5J」の国内出荷を8月10日に開始したことを明らかにした。

 BEA AquaLogic Service Busは、いわゆるエンタープライズ・サービス・バス(ESB)として、サービスプロバイダーとサービスコンシューマーを接続・仲介する機能を提供する製品だが、一定のサービス水準が維持されているかを監視するといった、サービスの運用管理機能も盛り込まれているのが特徴。また、AquaLogic Service Busは、WebLogic Server上のJ2EEアプリケーションとして実装されているので、WebLogic Serverの信頼性や高可用性がそのまま生きるという。

 来日したチーフ・マーケティング・オフィサーのマージ・ブレア氏は、「AquaLogic Service Busは、昨年夏に出荷してからわずか5カ月でESB分野でナンバー3の座を獲得した」と話す。

 製品出荷までは「QuickSilver」のコードネームでベータテストを重ね、SOAを実現するサービスバス基盤としてどのような機能が必要かについて、十分な顧客のフィードバックを得られたのが大きいという。

 「BEAにはSOAのリーダーとして専門知識や実践的なノウハウがある」とし、SOAにフィットしたESBとしてAquaLogic Service Busを売り込む。

サービスの管理なきSOAには多くの問題が潜む

 今回出荷が始まったAquaLogic Service Bus 2.5Jは、Tuxedoとのネイティブ接続やEJBのビジネスサービスとしての取り込みなど、接続性を大幅に強化したほか、AquaLogic Service Busを分散配備した際にも構成変更が省力化できる動的なルーティングテーブルをサポートしている。

 BEA AquaLogic Service RegistryをはじめとするUDDIサーバとの連携も新製品の大きな特徴だ。AquaLogic Service Registryは、最新のUDDI v3仕様をサポートするだけでなく、「サービスレジストリ」として、サービスのライフサイクル全般をWebベースのユーザーインタフェースから管理できる製品。プレス向けのブリーフィングでは、AquaLogic Service BusとAquaLogic Service Registryを連携させ、サービスを企業レベルで管理していく、いわゆる「SOAガバナンス」の機能がデモされた。

 日本BEAシステムズの営業技術本部でAquaLogicを担当する鷺島淳一氏は、「サービスが会社のデザインポリシーに準拠しているものかどうか、きちんと管理されていなければならないし、サービスを変更するとどんな影響があるのかが可視化されていないといけない。管理なきSOAには多くの問題点が潜んでいる」と話し、SOAガバナンスの必要性を強調する。

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