業務プロセスの容易な組み替えを可能とするSAP NetWeaver®とエンタープライズSOA

IBM WebSphere、BEA WebLogic、Oracle Application Server、あるいは名だたる国産コンピュータベンダーがしのぎを削るJavaアプリケーションサーバ市場にSAPが真っ向から勝負を挑んでいる。企業向けアプリケーションソフトウェアパッケージのリーディングベンダーとして確固たる地位を築いたSAPが、なぜテクノロジープラットフォームとしてSAP NetWeaver®の提供に踏み切ったのか? その背景やSAP NetWeaverの強みを探る。

» 2006年09月05日 00時00分 公開
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 30年に及ぶビジネスプロセスの経験こそがSAPの最大の強みであり、それこそが同社を企業向けアプリケーションソフトウェアパッケージのリーディングベンダーの座に押し上げている。

 しかし、同社が2004年、「SAP NetWeaver®」を引っ提げ、IBM WebSphere、BEA WebLogic、Oracle Application Server、あるいは名だたる国産コンピュータベンダーがしのぎを削るJavaアプリケーションサーバ市場にSAPが真っ向から勝負を挑んでいる。

 「SAPは、SAP NetWeaver以前はベーシスと呼ばれるアプリケーションを開発・運用するテクノロジープラットフォームを採用していた。しかし、われわれSAPだけが顧客にとって最良のソリューションを提供できるわけではない。顧客やISVといったパートナーらとエコシステムを構築すべく、オープンなJavaを基盤としたテクノロジープラットフォームとしてSAP NetWeaverを開発した」と話すのは、SAPジャパンでエンタープライズSOA推進室のバイスプレジデントを務めるアクセル・ザーレック氏。

photo SAPジャパンでエンタープライズSOA推進室のバイスプレジデントを務めるアクセル・ザーレック氏

 ご存じのように従来の同社のテクノロジープラットフォームは、独自の言語であるABAPを基盤としていた。これでは、SAPに親しんでいる顧客やパートナーでなければ受け入れないだろう。

 「より広範に受け入れられるオープンなプラットフォームを提供しようと考えたとき、プラットフォームの仕様はJavaだった」とアクセル氏。しかも、SAPのアプリケーションに縛られるのではなく、全く独立した製品として提供しており、Javaベースのさまざまなビジネスアプリケーションを開発するテクノロジープラットフォームとして磨きを掛けている。

 アクセル氏は、「SAP NetWeaverは、Javaアプリケーションサーバで実現したいと思うことはすべて実現できるだけでなく、既存のJavaアプリケーションサーバの弱い点を補う機能も盛り込んでいる」と胸を張る。

 そのひとつが、ソフトウェアのライフサイクル全般にわたる管理機能だ。一般のJavaアプリケーションサーバは、開発やテストをどう管理するのかが課題となったという。

 大規模な開発プロジェクトともなれば、複数の開発者がコードを共有しながら、チームとして効率良く開発していく必要がある。そのためには、例えば、ソースコード管理やビルド管理の機能は欠かせないし、コンポーネントアーキテクチャーのアプローチも必要となる。

 「われわれは、このテクノロジープラットフォームを顧客に販売するだけではなく、SAP自身もアプリケーションの開発に使っている。それこそが、プラットフォームとしての堅牢さや信頼性を証明している」(アクセル氏)

ビジネスプロセスプラットフォームに進化

 30年に及ぶビジネスプロセスの経験が、ビジネスプロセス標準化の結晶ともいえるSAPのアプリケーションを生み出しているのは、冒頭にも触れたとおりだ。しかし、企業を取り巻く環境の激変は、「ERP」や、それによる「ベストプラクティスの導入」にも変化を求めている。

 SAPは2005年4月、「エンタープライズサービス」のプレビュー版をリリースした。このプレビュー版では、約500のエンタープライズサービスがライブラリとして提供されている。「エンタープライズサービス」は、技術的にはWebサービスだが、単なるそれとは異なり、ビジネスの言葉で理解できるのが最大の特徴だ。

 mySAPTM ERPを例に取って見てみよう。mySAPTM ERPが提供する販売とサービスのソリューションには、販売管理というシナリオがあり、その中の注文処理は、脈絡のある一連のビジネスプロセスから成り立っている。

 「SOA(サービス指向アーキテクチャー)の課題は、ツールでサービスをつくることはできるが、どう利用すべきかのガイダンスがないことだ」(アクセル氏)

 コールセンターのオペレーターが注文のキャンセルを受け付けたとしよう。オペレーターはキャンセルボタンをクリックするだけだが、その背後では実にさまざまなプロセスがそれをトリガーとして実行される。単に注文データを削除するだけではなく、出荷指示を止め、請求書発行も止め、在庫引き落としを元に戻し、生産計画にも反映しなければならない。単なるWebサービスであれば、下の左図のような状態になってしまう。

photo WebサービスによるSOAとエンタープライズSOAの違い(クリックすると画像が拡大します)

 「企業のビジネスプロセスは複雑だ。とてもその定義をスクラッチからつくることは難しいし、再利用やガバナンスも難しい」とアクセル氏。

 こうした脈略のある一連のプロセスをまとめたものがエンタープライズサービスであり、こうしたエンタープライズサービスをSAP NetWeaverと一緒に提供しようというのがBusiness Process Platformだ。

 「標準的な一連のビジネスプロセスを理解すれば、特定業務のノウハウを熟知しているビジネスの専門家らが容易にビジネスプロセスを組み替えながら最適のアプリケーションであるASP xAppsTM を迅速に開発していける」(アクセル氏)

既存資産も生かせるSAP NetWeaverTM

 下の図を見てほしい。変化を求められたmySAP ERPTM 2005は、SAP NetWeaverを核とするenterprise SOA構想によって、迅速にベストプラクティスを導入しつつ、さらにエンタープライズサービスを組み合わせたコンポジットアプリケーション、「ASP xApps」によってビジネスプロセスを革新できる、「新しい時代のERP」に昇華しようとしている。

photo エンタープライズサービスはmySAP ERP 2005から利用可能になり、カスタムアプリケーションやISVのアプリケーションもサービス化して統合できる

 もちろん、ここでは既存のSAPアプリケーションやカスタムアプリケーション、ISVアプリケーションもツールによってサービス化し、コンポジットアプリケーションで再利用できるという。

 エンタープライズSOAでは、クライアントのユーザーインタフェースも大きく改善が進む。従来からのPortalだけでなく、Microsoft Officeと連携する「DuetTMがリリースされ、例えば、使い慣れたOutlookを利用してユーザーはSAPや外部のアプリケーションの機能を活用できる。

 「SAP NetWeaverによってサービス化されていれば、外部のアプリケーションもDuetTMを介してOfficeと連携できる」とアクセル氏。

  SAP NetWeaverは、最適なビジネスプロセスの迅速な構築と、さらなるイノベーションの触媒ともいえる。

 「ビジネスを取り巻く環境はめまぐるしく変わっている。ビジネスプロセスの組み替えを迅速に行うことが求められており、SAP NetWeaverを核としたエンタープライズSOAがニーズに対応できる」(アクセル氏)

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提供:SAPジャパン株式会社
制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年10月4日