サーバーの可用性と耐障害性を実現 自律分散型ロードバランサ 「enpia STM」万が一のときもWebシステムは安心か?

「負荷分散にはハードウェアのアプライアンス製品」という常識は、もはや古い考え方なのかもしれない。日立電子サービス株式会社が提供するトラフィック管理ソリューション「enpia STM」は、新しいアーキテクチャで、これまでにない自律型ロードバランシングを実現するという。はたしてそれはどんな仕組みなのか。その秘密に迫る!

» 2006年10月04日 00時00分 公開
[PR/ITmedia]
PR

バックナンバー

【連載企画:Part 1】 ―― あなたの会社の物理セキュリティは大丈夫か?

効果的・効率的な遠隔監視を実現せよ
物理セキュリティマネジメントシステム「WebvisorIII 」


【連載企画:Part 2】 ―― 会議のために無駄な時間が生じてないか?

効率的なコミュニケーションでスピードアップ
テレビ会議ソリューション「Visual Communication」


【連載企画:Part 3】 ―― セキュリティログは有効活用されているか?

低コストでログの一元管理を実現
セキュリティ統合管理ソリューション「SecureEagle/SIM」


ロードバランサの枠を超えた新ソリューション

 Webシステムを導入している企業にとって、外部ネットワークからの処理要求を複数サーバーに分散させるロードバランシングは、今や珍しいものではなくなった。負荷分散によってユーザーからのリクエストに対するWebサイトのレスポンスの速さの確保はもちろん、近年ではサーバーの可用性や耐障害性を高めることもロードバランシングの重要な役割だ。

photo 日立電子サービス株式会社
マネジメントサービス事業部
プラットフォームサポートサービス
セカンドセンタ 担当部長
串崎充氏

 ロードバランサも年々進化を続けてきたが、ただ、それはあくまでもハードウェアの進化だ。ハードウェアに依存している限り、レスポンスの速さや可用性、耐障害性を高めたければ、高機能なハードウェアを導入するしかない。

 そんな既成概念を根底から覆したのが、日立電子サービスが2004年12月から提供を開始したトラフィック管理ソリューション「enpia STM」である。同社のマネジメントサービス事業部 プラットフォームサポートサービスセカンドセンタ 担当部長の串崎充氏は、このソリューションについて次のように解説する。

 「このソリューションは、新しいアーキテクチャによって高信頼のデータトラフィックを実現するソフトウェアです。DNS(Domain Name System)サーバーと連携して、既存のハードウェアを最大限に活かしながらサービスパフォーマンス向上とTCO(Total Cost Ownership)最適化を実現することができます。これまでのハードウェアのアプライアンス製品の限界を超えて高い可用性や耐障害性を可能にしたという点で、まさに画期的なソリューションと言えるでしょう」


データ転送に直接介在しない方式を採用

 従来のロードバランサとは、具体的に何が違うのか。注目は、DNSの機能を拡張利用した方式で高スループットを実現したことだ。従来は、クライアントとサーバーの間にアプライアンス製品が入り、全てのトラフィックがいったんロードバランサに流入するので、ネットワーク機器の出力ポート速度がボトルネックになってサーバー本来の性能を十分に引き出せないケースがあった。一方、「enpia STM」では、ソフトウェアをインストールされたサーバーが相手先の各サーバーの状況を見ながら、DNSサーバーと連携して、リクエストに対して最適なサーバーのIPアドレスを回答する。その回答をもとにクライアントがサーバーと直接接続するので、ロードバランサがデータトラフィックに直接介在せず、インフラのキャパシティを最大限に活かしたフルスループットが実現できる。

 また、従来のアプライアンス製品と違い、「enpia STM」は管理下サーバーの稼動状態やトラフィックの行き先の状況をリアルタイムに確認して、もっとも空いているところにナビゲーションする。これによってユーザーは最短で最適なサーバーにたどり着け、最速なレスポンスを得られるというわけだ。

photo クリックすると画像が拡大します

障害の原因を一目で把握する機能も充実

 サーバーの詳細な状態を監視して、最適な負荷分散を行うことも「enpia STM」の特長の一つだ。従来のロードバランサは、主としてどのサーバーにいくつのセッションが行われているのかというレベルで負荷状況をチェックする。そのため後ろで重いアプリケーションが動いてサーバーの処理能力が限界にきていても、セッション数に余裕があればそのままアクセスさせたり、逆に軽いアプリケーションだけでサーバーに余裕があっても、アクセスを制限してしまう恐れがあった。

photo 日立電子サービス株式会社
マネジメントサービス事業部
プラットフォームサポートサービス
セカンドセンタ
ミドルウェアグループ
技師 岩本秀樹氏

 「enpia STM」は、ポートセッション、CPU負荷、メモリ使用状態などの情報をサーバーからリアルタイムに報告を受けて、より正確で実態に即した負荷分散を行うことができる。

 またリソース全体の最適化ができるので、無駄な投資も防げる。海外のあるオンライン証券会社では、4つのIDCを利用していたが、「enpia STM」の導入で3つのIDCでも十分なトラフィック処理ができることが判明したという。

 サーバーの稼働状況が、GUIで簡単に把握できるのも大きな魅力だろう。たとえば障害が発生したときは、どの階層のサーバーのどのサーバーの何が問題なのかが一目でわかる。リアルタイムでモニタリングできるだけでなく、しきい値を設定して異常を検知したら別のサイトに自動的につなげることも可能だ。

 「『enpia STM』は実はシステム運用管理ツールとしての側面も持っています。その意味でもロードバランサの枠を超えた新しいソリューションと位置づけられるのではないでしょうか」と、プラットフォームサポートサービスセカンドセンタ ミドルウェアグループ 技師の岩本秀樹氏も、同製品の特長について熱く語る。


小規模システムでも低コストでBCMを

 「enpia STM」の導入は、BCM(Business Continuity Management:事業の継続管理)の観点からもメリットが大きい。最近はローカルシステムの二重化やバックアップを行う企業も増えてきたが、それだけでは万全とはいえない上、ハードウェアに依存した対策ではコストが膨らむ一方だからだ。

 このソリューションはStand-Aside(少し離れた場所)型なので、ソフトウェアとしてネットワークに関与して、地理的に離れた複数のサイトに構築されたシステムをサイト(ドメイン)単位でフェイルオーバーやロードバランシングできる。またしきい値を設定し、異常を検知したら別のサイトに自動的につなげることも可能なので、企業は万が一の場合にも、顧客へのサービスを途切れさせることはない。

photo 日立電子サービス株式会社
マネジメントサービス事業部
事業部長付 風間順一氏

 これらの点が評価されて、大規模なシステムを抱える大手企業が「enpia STM」を導入するケースが増えているが、サーバー数台の小規模なシステムを持つ企業にとっても、ディザスタリカバリは目の離せないテーマ。「enpia STM」は、同じビルの違うフロアや違うビルにサーバーを分散しているケースでも高い可用性と耐障害性を実現するので、小規模のシステムでも大いに効果を発揮するだろう。

 日立電子サービスでは、現在、必要な機能をコンパクトにまとめたセット商品のキャンペーン79万8000円〜を実施中だ。マネジメントサービス事業部 事業部長付の風間順一氏は次のように語る。「規模の大小を問わず、まずは『enpia STM』を知ってもらいたい。導入をご検討いただき、お客様ごとのソリューションを提案させていただければ、ユーザーメリットをすぐに実感いただけるはずです」。新しいタイプのソリューションを是非実感していただきたい。

ホワイトペーパーダウンロード

ホワイトペーパー「何があっても途切れない。そんな高信頼のデータトラフィックを実現」が、TechTargetジャパン ホワイトペーパー ダウンロードセンターで入手できます。


「enpia STM」へのお問い合わせ先
日立電子サービス株式会社

Tel:03-5796-8335(プラットフォームサポートサービスセカンドセンタ)
e-Mail:sales-enpia@hitachi-densa.co.jp


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:日立電子サービス株式会社
「ITセレクト」 2006年11月号より転載

制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年11月3日