アクセス解析2.0時代のSiteCatalyst

ASP型のWebアクセス解析ツール「SiteCatalyst」の開発元、米Omnitureの日本法人「オムニチュア」の設立から1年以上が経つ(2006年10月現在)。米Omnitureの直販主体の販売形態とは異なり、日本では代理店販売を優先している。米国発のツールを日本の市場に広めるためには、市場を熟知している代理店による販売が最適だと判断したためだ。国内情勢に合わせ販売代理店との連携を選択したことにより、日本市場においても着実に成果をあげている。

» 2006年10月10日 00時00分 公開
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Webマーケティングに欠かせないポイント

 企業が自社ブランドや製品情報を周知させる手段として、いまやインターネットはメディアの一つとして無視することができない存在となっている。そして、リアルな世界と同様にインターネットの世界でもマーケティングが重要なキーとして注目されている。ただし、その手法はインターネットならではだ。

 Webマーケティングを行う上で重要なポイントとして「マーケティングの観点からリアルタイムで顧客動向を分析すること」が挙げられる。これは、現代のインターネットがもたらす情報スピードに則した業務展開を行う上で欠かせないものとなりつつある。

 「顧客企業のWebサイトを最適化するために、またWebサイトを主要なマーケティングツールとして活用していただくために、最善の技術サポートやコンサルテーションを提供できることが強み」。国内で最初にSiteCatalystの代理店販売を開始したソフトバンク・テクノロジーは、同製品を扱う上での優位性を話す。同社はSiteCatalystの国内主要代理店の中でも特に「技術サポート」と「コンサルテーション」を強みとしてSiteCatalystの先導役となっている。

 この記事では、SiteCatalystを中心に日本のWebアクセス解析市場についてオムニチュアでアドバイザリーを務める大山忍氏に、また、ソフトバンク・テクノロジーにおけるSiteCatalystの取り組みについて、同社システムソリューション事業部Webマーケティング部マネージャーの西蔭普子氏に聞いた。いまWebマーケティングで注視すべき点、そして必要とされる手法について説いていく。

高まるアクセス解析のニーズ

 インターネット白書2006の統計結果によれば、Webマーケティング市場が急速に拡大しているにもかかわらず、アクセス解析への取り組みは多くの企業で未着手な状況だと読み取れる。現代では、Webサイトの開設だけでマーケティングが成り立つとは言えない。Webサイトの開設後には、刻々と変化し続けるWebマーケティングへの対応が必須事項となっていることを忘れてはならないのだ。多くのWebサイトでは、開設はしたものの反響が期待したほどではないと判断してしまい決定的な解決策が見出せていないはずだ。

photo オンライン・マーケティング・コンサルタント 大山忍氏

 「Googleが無料でアクセス解析ツールを提供し始めたことから、アクセス解析の認知度はあがったが、重要なWebマーケティングのツールとしての認識はまだまだ低い。しかし、比較的企業規模が大きなところではその重要性に気付き、危惧を抱き始めている」と大山氏。

 大山氏は、これまでに6年間インターネットビジネスに携わり、営業、マーケティング、システム開発戦略と多岐にわたる分野で経験を積んできた。ネット広告の効果測定ツールをASPで提供するベンチャー企業でそのキャリアを始め、マーケティングの実務担当者としても複数のアクセス解析システムを利用してきた経験から、アクセス解析に関しては幅広い見識を持つ。いまフリーランスという立場でWebマーケティングのコンサルティングを行う理由としては、Webマーケティングは専門の知識を要し、従来の企業マーケッター間でその知識格差が広がっているため、企業サイドに立った専門コンサルティングこそが、いま一番求められているものだという。同氏は「オムニチュアカフェ」と呼ばれるSiteCatalystのユーザー企業による情報交流を兼ねたセミナーで、米国本社のベスト・プラクティス・コンサルティングの事例を元に講演を務めるほか、同ツールのホワイトペーパー翻訳監修などでもSiteCatalystとのかかわりが深い。


SiteCatalystにおけるビーコン型の効果

 大山氏は、「Webマーケティングによりサイトの効果を確かなものにするためには、自社で解決することが困難なものは積極的に専業のサービスを利用すべき」と語っている。

 事実、Webマーケティングの技術は多岐にわたり、また日進月歩で進化しているので、すべてを自社ノウハウで運用することは難しい。しかし、たとえ比較的小規模なWebサイトであっても、適切なWebマーケティングを導入できれば、十分費用対効果の高い結果が見込める。大規模なWebサイトともなれば、サイトの運用や集客にかける予算は必然的に大きくなり、その費用対効果は常に求められるため、最新のWebマーケティングを効果的に導入・運用することの重要性はなおさらだろう。

 やみくもに情報発信をしても、その効果測定が不確かでは成長などあり得ない。SiteCatalystは、目的に応じた効果測定を行うことができるツールなのである。その根底を支えているのは、目的に応じてデータ収集するためのカスタマイズが行える点だ。ソフトバンク・テクノロジーが強調する技術サポートも、このカスタマイズ機能を前提としたものである。同社では、Webサイト上でどのようなデータ収集が必要なのかを専属のSiteCatalyst技術担当者やWebマーケティングコンサルタントがヒアリングし、目的に応じて必要な情報収集を行うために導入のコンサルテーションを行っている。

photo ソフトバンク・テクノロジー システムソリューション事業部 Webマーケティング部 マネージャー 西蔭普子氏

 「基本的な機能だけであればSiteCatalystと同じような機能を備えているアクセス解析ツールもありますが、その機能だけではWebサイト改善のアクションにはつながりません。Webサイトは多種多様な用途で使われており、分析要求は千差万別です。アクセス解析をマーケティングに活用するためには、Webサイトの目的に応じたデータ収集が必要です」。(西蔭氏)

 事例の一つとしてソフトバンク・テクノロジーの西蔭氏が挙げたのは、SiteCatalyst導入企業Y社で行われた無料モニターキャンペーンの効果測定だ。複数の広告媒体を使って、会員専用のオンライントレーニングを2週間無料体験できるモニターを募集。モニターが無料体験を行った後会員登録を促すメールを送信し、広告媒体ごと・トレーニングコースごとに無料体験後の会員登録率を分析する。このケースでは、モニター登録ページ・トレーニング無料体験ページ・本会員登録ページなど分析対象がそれぞれ異なるドメイン、異なるシステムにまたがっていたため従来の手法では一括した効果測定が難しかった。しかし、ソフトバンク・テクノロジーはSiteCatalystの高度な機能を使った独自の導入方法を提案し、顧客の分析ニーズを実現した。

 西蔭氏がこの事例について強調したのは、「もっとも注目すべき点は、複数のサイト、複数のシステムで構成されているサイトで初回訪問のきっかけとなった広告媒体の効果測定が実現できたこと」だという。従来は、個々のドメインごとにしかアクセス状況が把握できなかったため、キャンペーンの全体を見て本当に効果があったのかを判断することは難しかった。それがSiteCatalystによって実現されたのだ。

photo Y社が行った無料モニターキャンペーンの効果測定

 「従来からの手法であるサーバーログを利用したアクセス解析では、Webサイトが異なるとユーザー動向の追尾が分断されてしまう。SiteCatalystによるビーコン型のメリットによって、異なるサイト間でも追尾可能なものとなった」(大山氏)

 SiteCatalystでは、ほかにもユーザー毎のレポートや機能へのアクセス制限、エクセル・ワード・PDF形式を含むデータダウンロード、メールでのレポート自動配信など多様な情報の取扱い手段が基本機能として含まれている。これらは、売上など繊細な情報をSiteCatalystで取得した場合でも、安心して外部の制作会社や広告代理店とアクセス解析情報をシェアすることを可能にする。そして、前述したキャンペーンの効果測定では、目的に応じて効果指標の計算式を自由に設定し、リアルタイムにグラフを生成することができる。従来までのアクセス解析ツールでは不可能だった柔軟なリアルタイムレポートは、スピードが重要なWebマーケティングに生かすことができるのだ。

ソフトバンク・テクノロジーが強みとする技術力の根底

 SiteCatalystはビーコン型の解析方法を採用している。ビーコン型とは、Webサイト内の各ページにビーコンタグと呼ばれるスクリプトを埋め込むことにより、ページへアクセスされるたびに、解析に必要な情報が解析用サーバーに送信される仕組みだ。SiteCatalystは独自のスクリプトタグを使ってページごとにさまざまな情報を指定することができるため、多様で実践的な解析を可能にした。サーバー上に残るログ情報を分析していた従来のアクセス解析を1.0とすると、企業の目的とゴールによってビーコンタグをカスタマイズし、マーケティングに有益なユーザーの属性情報や売上情報も能動的に取得し分析できるSiteCatalystは『アクセス解析2.0』と言える。つまり、『アクセス解析1.0+BI(ビジネス・インテリジェンス)ツール=アクセス解析2.0』というわけだ。

 ソフトバンク・テクノロジーでは、このSiteCatalyst独自のスクリプトに関してさまざまなノウハウを持っている。また、長年ECサイトの構築、運用を手がけてきた経験、ナレッジにより、顧客企業の視点で導入コンサルティングを行うことが可能だ。導入の際には、まずどのような分析を行いたいか詳しくヒアリングを行い、そのWebサイトの目的にもっとも最適な導入方法を提案している。また、導入後もデータ分析・ボトルネック分析などのサポートも行っていることから顧客企業の担当者がアクセス解析に詳しくなくとも、高い導入効果を実現するのだ。

 その他ソフトバンク・テクノロジーが強みとするサポートは、ユーザートレーニング、アクセス解析レポートサービス、Webマーケティングコンサルテーションなど多岐にわたる。特に、SiteCatalyst公式トレーニングコース「オムニチュア・ユニバーシティ」は大きな特長のひとつだ。2日間のプログラムで構成されたこのコースは、SiteCatalystの操作方法だけでなく、Webサイト分析の手順、サイトの目的の明確化、分析指標の設定など、サイト分析全体にかかわるノウハウが含まれている。

 分かりやすいインターフェースと高度な分析力により、現状を明確にし新たなアクションを導き出すことができるSiteCatalystは、インターネットビジネスの中核として企業を支えてくれるはずだ。そして、ソフトバンク・テクノロジーは、企業のWebマーケティング活動を成功に導くためのサポート役として大きく貢献するだろう。

photo 企業のWebマーケティング活動をトータルで支援するソフトバンク・テクノロジーのサポートサービス

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提供:ソフトバンク・テクノロジー株式会社
制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2006年11月9日