サーバの背後にあるデータベースやアプリケーションで何が起きているのか特定することができる。Citrixは、見えづらい運用状況の把握に着手した。
Citrix Systemsは10月9日、同社が買収したユーザー応答時間モニタリングソフトウェアをCitrix向けに最適化し、同社のGlobal Citrix Alliance Partner Programを通じて提供を開始したことを発表した。
去る5月に、Reflectent Softwareおよび同社のアプリケーションパフォーマンスモニタリングソフトウェア「EdgeSight」を買収したCitrixは、同ツールのスタンドアロン版およびCitrix Presentation Serverのパフォーマンスモニタリング専用版を統合化した。
「EdgeSight for End Points」は、デスクトップやノートPC上で動作するすべてのアプリケーションをユーザーの視点から監視し、「EdgeSight for Presentation Server」は、ユーザーレベルまたはセッションレベルのパフォーマンスモニタリング機能を提供するもの。
マサチューセッツ州ウエストフォードに本社を置くCitrixで製品マーケティングディレクターを務めるデリック・スレイトン氏は、「これら2つのエージェントは一元的サーバを共有するため、Presentation Serverの背後にあるバックエンドインフラも含めてエンドツーエンドでデータを監視することができる」と話している。
このソフトウェアは、終端システムからすべてのアプリケーションのパフォーマンスを監視することにより、Presentation Serverアプリケーションに影響を与えているパフォーマンス問題の原因をピンポイントで特定するのを支援するという。
「ユーザーがReal Playerストリームの配信中に、Presentation Serverから提供されるSAPを利用できないという場合もあるだろう。当社の製品は、ユーザーのPC上で行われている処理がパフォーマンス低下の原因になっている事実を特定することができる」とスレイトン氏は話す。
「また、Presentation Serverの背後にあるデータベースやアプリケーションサーバで何が起きているのか把握することも可能だ。Presentation ServerからSAPサーバまでの遅延を監視できるからだ」(同氏)
EdgeSightは、アプリケーションパフォーマンスの最適化と改善によって、ビジネスユーザーが必要とするサービスレベルを確立するのを支援するための製品。サービスレベルの低下をリアルタイムで通知する機能を備える。
EdgeSightリリース4.2では、Presentation Serverに関するアラート機能の柔軟性が改善されたほか、Presentation Server用のエージェントが、エンドポイントよりもサーバの管理に適合するよう修正された。
また、Presentation Serverのパフォーマンスに影響を与えることなく、各サーバのアクティブセッションの数や各サーバのメモリ利用率などのパラメータを監視することも可能だ。
これまでに約300社のパートナーがEdgeSightの認定を受けているが、Citrixでは、6200社のチャネル/アライアンスパートナーからなるグローバルネットワークの間で広範に採用されるものと期待している。
価格は、Presentation Serverの同時接続ユーザー1人に付き75ドルで、エンドポイント製品用の接続デバイス1台に付き50ドルとなっている。
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