「タフな顧客になれ」、Gartnerがアドバイス

「囲い込みを防ぎ、得な取引をするためには、顧客は交渉力を持ち、ベンダーを競わせる必要がある」とGartnerのアナリストは忠告している。

» 2006年10月13日 15時00分 公開
[Stan Gibson,eWEEK]
eWEEK

 サーバやストレージに関して一番得な取引をするために、顧客はベンダー同士を競わせなくてはならないと、Gartnerのアナリストが10月11日、年次イベントSymposium and IT Expoで語った。

 「交渉力を持ち、ラインアイテム価格一覧を手に入れる必要がある。それがアップグレードを行うやり方だ」とGartnerのアナリスト、ポール・マグキン氏は語った。

 同氏は、生のハードウェアコストをソフトウェア・サービスのコストと切り離すこと、合計のコスト見積もりにすべてが含まれているのを確認することを顧客に促した。

 同氏はとりわけ、囲い込みを防ぎ、最高の価格とサービスを手に入れるためにベンダー間の競争を維持する必要があると強調した。

 ストレージのトレンドにおいては、シンプロビジョニング――ストレージを特定のアプリケーションに割り当てる――はハイプサイクルのピークを過ぎた、つまり人気を失いつつあり、その後顧客の人気が回復するとGartnerのストレージアナリスト、スタンリー・ザフォス氏は語った。

 シンプロビジョニングの主要ベンダーは3PARdataだと同氏らは述べた。

 ザフォス氏は、ストレージで最高の取引を獲得する最善の方法は、ストレージ専門チームを作り、トレーニングチームに投資することだと語った。

 「ベンダーの仕事は顧客にものを売ること。顧客はプロを相手にしたアマチュアのようになるのを避けなくてはならない」と同氏は語り、いかにベンダーをうまく競わせたかに応じたボーナスでチームメンバーの意欲を引き出すよう来場者にアドバイスした。

 「トレーニングの投資回収率は非常に高い」と同氏。

 「いつも2社のベンダーを競わせ、ベンダーを変える積極姿勢を持つ必要がある。ベンダーが競争すれば、顧客の知識は増える。相手が本気にする脅しをかけなくてはならない」(マグキン氏)

 同氏はさまざまなベンダーの戦略を分析して、Sunは2006年に低調な5年間をほぼ覆す目覚ましい復活を遂げたものの、それでも2007年半ばまでに収益性を達成するのは難しいだろうと語った。

 「これは難しいだろう。Sunはもっと削減する必要があるかもしれない」と同氏。同氏は、Sunのソフト事業はもうけが出ていないと語った。

 LinuxとWindowsを支持しているにもかかわらず、Sunは依然としてSolarisベースのシステムを最も推進している。

 「Sunがシンプルな話をするのは難しい。SPARC製品は終焉にたどり着きつつある。SPARC 4は進化のサイクルの終わりに達しつつある。問題は、次は何かということだ」(マグキン氏)

 マグキン氏は、Sunのいわゆる「Rock」プロセッサは2008年に登場するが、あまりに先の話で顧客は事実上計画を立てられないと指摘した。

 同氏はまた、Sunと富士通のSPARC製品ラインを統合する取り組みが向かっている筋書きに乗るよう顧客に促した。

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