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» 2006年10月27日 16時55分 UPDATE

メインフレームを軸に手を組むIBMとオラクル

IBMとOracleは、System zメインフレーム上でのLinuxやビジネスアプリケーションの展開に関して提携を結んだ。

[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 IBMが、メインフレームとLinux、ビジネスアプリケーションに関して、Oracleと提携を結んだと発表した。同社の「System z」事業部を率いるジム・スターリング氏は、今後も大手ソフトウェアベンダーと同様の共同事業を行っていくと話している。

 OracleとIBMは10月24日、サンフランシスコで開催されている「Oracle OpenWorld」カンファレンスにおいて、マーケティングおよびビジネスに関するパートナーシップを結んだことを明らかにした。Linuxが稼働するIBMのメインフレームシステム上で、Oracleのエンタープライズアプリケーションの大半を利用できるようにすることが提携の目的だという。

 また両社は、ユーザーが「System z」サーバ上で稼働しているLinuxにコンピュータ処理作業を移行するのを、協力して支援していく計画も発表した。

 「強大な力を持ち、企業向けビジネスに専心している2社の優れた企業が、手を携えて顧客をバックアップすることになった」(スターリング氏)

 スターリング氏によれば、IBMは、OracleアプリケーションをSystem zサーバ上で利用できるようにし、ユーザーのアプリケーション移行作業を助ける共同事業を立ち上げるばかりでなく、Oracle製品を購入して、新規契約もしくはアップグレードしたメインフレームにインストールする顧客に対し、料金の払い戻しを行うという。

 IBMは今年8月にも、Oracleとの提携によく似た内容のパートナーシップについて発表していた。このときIBM幹部は、メインフレームにおけるSAPアプリケーションの動作検証およびサポートに対し、今後5年間で4000万ドルを投資すると話している。こちらのパートナーシップでも、IBMは払い戻しを実施する予定だ。

 IBMはこのほかにも同様の共同事業を検討していると、スターリング氏は語った。

 「われわれは、アプリケーションプロバイダーや独立系サービスプロバイダーと提携する戦略を進めている。これからも定期的に今回のような発表を行うことになるだろう」(スターリング氏)

 小型のx86系サーバが急速に売り上げを伸ばしつつある中でも、IBMのメインフレーム事業は拡大を続けており、IBMも同プラットフォームの販売促進に力を入れている。

 例えば同社は10月4日、今後5年の間に1億ドルを投じて、メインフレームの利用性および利便性を向上させるプランを公にした

 また4月には、ミッドレンジクラスを対象にした「System z9 Business Class」メインフレームがリリースされている

 System zに搭載される「z/OS」オペレーティングシステムも、モニタリング機能に強化を施し、バージョン1.8へアップグレードした。さらに、LinuxおよびJavaアプリケーションを利用しやすくするため、多数の特定用途エンジンを提供している。

 こうしたさまざまな取り組みの成果は持続的な成長という形で現れている。2006年第3四半期におけるSystem z関連の収益は25%増となり、MIPS(Million Instructions Per Second)は16%向上した。

 Linux上で利用できるOracleの機能を拡充することで、メインフレームの利用性を上げるIBMの取り組みは加速するとスターリング氏は述べている。

 現時点では、System zサーバはOracleのデータベース技術に対応している。数年後には、Oracleの「E-Business Suite」や、同社がPeopleSoftおよびSiebel Systemsの買収を通して取得した製品など、幅広いアプリケーションがメインフレーム上で使用可能になる見込みだという。

 メインフレームを軸としたIBMとの提携の発表は、OracleがOpenWorldで行ったその他のLinux関連の発表とも共通点があった。

 しかし同イベントでは、Hewlett-PackardおよびIntelとの提携の下、顧客がメインフレームアプリケーションを刷新して、同プラットフォームから移出できるようにする取り組みも明らかにされている。

 それでもなお、System zプラットフォーム上で利用できるOracleアプリケーションの数を増やすことは、ベンダーやエンドユーザーにとってメリットになると、スターリング氏は述べた。

 「いずれLinuxでも、すべてのOracleアプリケーションを使用できるようになるだろう。System zメインフレームでは、すでにこれらを運用し、提供することが可能になっている」(スターリング氏)

 今回の取り組みが対象としているのは、「System z9 Enterprise Class」とSystem z9 Business Classだ。

 メインフレームでOracleアプリケーションを使用し始めるユーザーのサポートは、3カ所の国際カスタマーセンターに詰めている、IBMおよびOracle両社の300名に上るスタッフが担当することになる。

 スターリング氏の話では、IBMが顧客に払い戻す額は最高25万ドルまでということだ。

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