MS、「Windows Live OneCare」の製品詳細を発表

マイクロソフトは、β版を無償公開中のWindows Live OneCareの機能概要を発表した。

» 2006年11月14日 20時57分 公開
[ITmedia]

 マイクロソフトは11月14日、ウイルス/スパイウェア対策や各種PCメンテナンス機能を内包した統合ユーティリティ「Windows Live OneCare」の概要について説明を行った。

 Windows Live OneCareは、米国では有償の正式版として2006年5月から、日本や欧州など16カ国ではβ版として2006年10月から、それぞれ提供されている。米国では49.95ドル(一年間有効)でクライアントPC3台まで利用できるが、日本語正式版でも同様のライセンス形態が予定されている。

セキュリティとメンテナンス、バックアップ・復元が一元管理できる。 セキュリティとメンテナンス、バックアップ・復元が一元管理できる。

 OneCareで提供される内容は、セキュリティ対策、PCメンテナンス、バックアップ・復元の3種類。機能の実行やステータスを一元的に管理することができる。

 まずセキュリティ対策では、ウイルスやスパイウェア/マルウェアの検知・隔離・削除とファイアウォール機能が搭載されている。ウイルス、スパイウェア/マルウェア対策では、パターンファイルの更新が毎日行われ、常に最新の状態が維持されるという。ファイアウォールは、Windows Vistaと同様に双方向の通信に対応しており、不正アクセスへの備えが強化されている。

Windows Live OneCareを担当する石井恵子氏 Windows Live OneCareを担当する石井恵子氏

 なお、フィッシング対策や有害サイトのフィルター機能は、Internet Explorer 7(IE 7)との連携で利用できる。セキュリティ対策製品によってはPCのパフォーマンスが下がることもあり、「個々のアプリケーションの機能を相互補完させる仕組みで、PC全体への負荷を軽減する」(オンラインサービス事業部 Windows Live サービスグループ コミュニケーションサービスチーム プロジェクトマネージャーの石井恵子氏)のが狙いだ。

 メンテナンスでは、PC内部の不要ファイルのクリーンアップやデフラグなどを自動的に行うことで、PC全体のパフォーマンスを維持させる。また、作業中にウイルスやスパイウェア/マルウェアの検索も行える。Windows Updateの自動更新機能も備えている。

 バックアップ・復元では、新規に作成したファイルや更新データを外部のメディアやストレージにバックアップでき、復元も行える。対象となるファイルの検索や指定したファイルのみのバックアップ・復元も可能だ。

 OneCareの想定ユーザーは、セキュリティへの関心が高い30代〜40代の男性とPCセキュリティへの関心が低い初心者。「初心者の中には、セキュリティ対策製品の使用期限が過ぎても放置したままのケースも多い」(石井氏)という。

各機能の実行内容を詳細に設定できる。 各機能の実行内容を詳細に設定できる。

 ウイルスやスパイウェア/マルウェア検索、メンテナンス、バックアップ・復元では、頻度や曜日、時間を指定して各機能を実行させるスケジュール機能も持つ。効率的にPCのセキュリティやメンテナンスの管理を行うことができる。

 OneCareのユーザーインタフェースは、Windows XPやVistaのデザインを踏襲しており、初心者でもOneCareを独立したソフトウェアとして意識することなくスムーズに利用できるよう、工夫されている。なお、サポートは電話と電子メールにて無償で行われる。

 同社は、発売時期や価格などについては未定としている。

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