「Vistaへの容易な移行を支援」、シマンテックが企業向けGhostを強化

シマンテックは、Windows Vistaへの移行作業を支援する機能を盛り込んだ「Symantec Ghost Solution 2.0」を発表した。

» 2007年01月18日 20時21分 公開
[ITmedia]

 シマンテックは1月18日、1月30日に近付いたWindows Vistaの発売をにらみ、企業内でのイメージングやWindows環境の移行作業を支援する「Symantec Ghost Solution 2.0」を発表した。

 Symantec Ghost Solutionは、企業向けのイメージ展開ソリューション。「Norton Ghost」のディスクイメージング機能だけでなく、イメージ/アップデートの配信、展開やソフトウェア/ハードウェアのインベントリ管理、PC廃棄時のデータ処分やレポーティングといった機能を提供する。

 Ghost Solution Suite 2.0では、対応プラットフォームが広がり、Windows Vistaおよび64ビットOSがサポートされた。合わせて、WinPEでプリ設定されたRAIDアレイのサポートやNTFSイメージへの対応も図られている。

 だが、最も大きい特徴は、Windows VistaへのOS移行支援を念頭に置いた機能だ。

 米IDCの予測によると、2008年にはインストールベースの38%がWindows Vistaで占められるという。「これは米国での数字だが、日本もそう変わらないのではないかと予測している」と、同社プロダクトマーケティング部、リージョナルプロダクトマーケティングマネジャーの藤森秀憲氏は期待を寄せた。

 一方で、OSの移行作業が、企業にとってコストと時間の両面で大きな負担になっているのも事実だ。例えばCIO InsightやGartnerの調べによると、Windows XPへのソフトウェアアップデート費用は1台当たり225ドル、作業に要する時間は6.9時間だった。また、企業にとって重要なデータは、サーバだけでなく、日々利用されている個々の端末に多く格納されており、その保護、移行も見逃せないポイントだという。

 Ghost Solution Suite 2.0では、新たに搭載される「Vistaインベントリフィルタ」によって、Windows Vistaのシステム要件に対応した端末を特定する機能が追加された。抽出された端末をグループ化し、Windows Vistaのイメージファイルを一斉に配信することで、OSの展開作業を容易に行えるようにする。

Ghost Solution Suite 2.0のコンソール。Vistaに最低限必要なスペックを満たしているかをチェックするインベントリフィルタが追加された

 また、デスクトップの状態なども含めたユーザー個々の設定ファイルやアプリケーションで利用されるデータを取得し、パッケージとして配布できる「ユーザー移行パッケージ」機能も提供される。これを活用することで、OSをインストールした直後のまっさらの端末でも、追加のインストール/コピー作業を行うことなく、即座にそれまでの仕事の続きを行えるという。

 「単なるバックアップだけでなく、Windows Vistaへの円滑な移行、展開を支援する」(藤森氏)

 Ghost Solution Suite 2.0の価格は、5〜24ライセンスの場合で1ライセンス当たり3600円。別途、システムインテグレータなどを対象に、キッティング用のVARライセンスなども用意する。対応OSはWindows Vistaのほかに、Windows 95/98、NT 4.0/2000/XPで、1月22日より販売を開始する。

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