「これはVistaとCore2 Duoのコンビネーションでないとできない」──インテル定例記者会見

Windows Vistaの深夜発売イベントでインテルの吉田氏は「Windows VistaとCore2 Duoは1番の組み合わせである」と興奮気味に語っていた。なにがどう「イチバン」なのだろうか。

» 2007年02月01日 16時35分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 インテルは2月1日に定例記者会見「インテル レギュラー・アップデート」を行った。今回はとくに「インテル Core2 Duoプロセッサー&Microsoft Windows Vista DAY」とサブタイトルをつけて、出荷を開始したばかりのWindows Vistaとインテル製CPUの「ベストコンビネーション」ぶりをアピールしている。

 1月31日のWindows Vista深夜販売開始イベントで、各会場を精力的に回ってスピーチをこなしていた吉田和正氏(インテル代表取締役共同社長)は、「Windows Vistaの素晴らしい機能を非常に性能の高いマイクロプロセッサーの上で実際に動かすことで、夢を与えられるそういう素晴らしい製品が2007年には展開していく」と新しいOSとインテルの強力なプロセッサーの組み合わせにかける期待を述べた。

 吉田氏はWindows Vistaの登場でハードウェアとソフトウェアの両面で革新的な製品が登場して「形の限られていた“パーソナルコンピュータ”にいろいろな形が出てくることで“パーソナル”という部分が全面に出てくる新しい製品が登場する」と、先日発表されたソニーのVAIO TP1のようなユニークな形態のPCが登場する「市場の要求」を説明している。

「成長という意味で伸びていないといわれているかもしれないが、そこに大きく飛躍するような形での利用価値を作り上げていって、その世界をますます拡大していきたい」(吉田氏)

 ゲストとして登壇したマイクロソフトの佐分利ユージン氏(マイクロソフト執行役常務 ビジネス&マーケティング担当)は、Windows Vistaの深夜発売イベントについて「正直予想以上によかった」「世界で行われたローンチイベントでも日本はトップクラス」というマイクロソフトにおける評価を紹介。Windows Vista導入PCやパッケージの販売は「今週末が重要」と断りながらも非常に好調であると述べた。

 また、Windows VistaとインテルのCPUの関係については、Windows Vistaの盛り込まれた「情報を見やすく使いやすく」「安全はシームレスに」「デジタルライフの楽しさを追求」「いつどこでも使いたいアクセスしたい“モバイル”」(佐分利氏)という4つの「価値」を支えるプラットフォームには処理能力の高いハードウェアが必要で、「インテルのCore2 DuoといったCPUが非常に重要なキーになってくるのではないか」と語った。

 佐分利氏は「個人的な話」としたうえで、佐分利氏が自宅のキッチンにあるPCでメールをチェックしているときに、リビングにいる家族はLANでつながったXbox360で録画した番組を楽しんだり無線LANを介したネットワークプレーヤーで音楽を聞いたりし、海外に暮らす両親はPCに保存してストリーミングデータに変換された番組を楽しんでいる状況を紹介。「以前所有していた2GHzクラスのPCではできなかったが、数カ月前に自作したCore2 Duo搭載PCではできるようになった。こういった活用を促進するにはWindows VistaとCore2 Duoといったコンビネーションでないとできないと思う」とWindows VistaとCore2 Duoによって新しいPCの使い方が可能になるとアピールした。

吉田和正氏(インテル代表取締役共同社長)
マイクロソフトの佐分利ユージン氏(マイクロソフト執行役常務 ビジネス&マーケティング担当)

 もう1人のゲストにはソニーの石田佳久氏(ソニーコーポレートエグゼグティブシニアバイスプレジデント)が登場して「HD World」「Digital Home」「Real Mobile」「B2B」というVAIOの4つの取り組みについてそれぞれ紹介した。HD Worldにおける取り組みではBlu-rayドライブをPCに導入するにあたって、Windows VistaがネイティブでBlu-rayドライブをサポートしている点や、処理能力が高く消費電力が少ないCore2 Duoを搭載することで「使い勝手、それから熱処理が飛躍的に向上している」(石田氏)と述べている。石田氏はVAIOが今後適切な時期に次世代HDフォーマットをサポートする予定で「そういう意味では、インテルのCore2 Duo、Core2 Quadといったメニーコアへのアーキテクチャの進化に関して非常に大きな期待をしている」と語った。

ソニーの石田佳久氏(ソニーコーポレートエグゼグティブシニアバイスプレジデント)
石田氏のスピーチでは先日発表されたVAIO TP1の機能をソフトウェアを中心に紹介するデモも行われた

インテルもCore2 Duoによるマルチタスク時におけるパフォーマンスをCore2 DuoとCeleron Dを比較するデモでアピールしている。ビジネス利用を想定したテストではPowerPointで作成した資料をPDFに変換する処理を、コンシューマー利用を想定したテストではWindowsムービーメーカーHDを使ったフォーマット変換とフォトギャラリーを使ったスライドショー処理をそれぞれ行った

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