「われわれは仲良しクラブじゃない」――MIJSコンソが活動の成果を約束(2/2 ページ)

» 2007年02月02日 08時00分 公開
[谷川耕一,ITmedia]
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見えてきた海外展開とアプリ連携

 活動の評価のためにも、現実的なアウトプットが望まれる。これに対して松田氏は「集めたお金は、各社の製品を連携させるソフトウェアのプロトタイプを作る費用に充てる。できあがったものはフリーソフトウェアとして提供し、皆さんがそれによって利益を得られるようにしたい」と話す。

 各社の製品連携で日本産のソフトウェア群の優秀さを証明すると同時に、そもそもの目的でもある海外への展開についても、活動を進めているという。2006年11月に上海に事務所を設立しており、その他の地域についても検討中だ。欧州地域については英国企業からMIJSの活動に協力したいとの申し出があり、早期に拠点が設立される予定だとしている。

画像 コンソーシアムが描く製品連携マップ

 さらに、カンファレンスの開催前に1000名を対象にアンケート調査を行ったところ、今後はスクラッチ開発よりも既存アプリケーションを連携させたいというユーザー企業の意向が明らかになった。

 「この結果をみても、ユーザーの希望とMIJSコンソーシアムがやろうとしていることは合致している。だからこそ、この意向に応えられるものを出していきたい。コンソーシアムの成果は世の中に平等に公開し、誰にでも使えるようにしたい。これでコンソーシアムの活動が意味のあるものになる」(松田氏)

 具体的な成果物を出せない、コンセプトだけのコンソーシアム活動は失敗する。参加企業同士、けんか腰で真剣に議論して、まずはできるものから確実にアウトプットしていく。この状況を続けていくことができれば、MIJSコンソーシアムの活動が国内、ひいては海外で評価される日も近いだろう。

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