カオスのホーチミンでHPがストレージのユーティリティー化に一歩踏み出すHP StorageWorks.07 Report(1/2 ページ)

ホーチミンシティーで2月6日、HPの「StorageWorks.07」が開幕した。シュルツGMは、ビジネスやアプリケーションのニーズに即応できるアダプティブなストレージインフラストラクチャーを実現する同社のストレージ戦略を明確に示した。

» 2007年02月06日 07時30分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 「われわれが目指すのは、データセンターの自動化であり、ストレージのユーティリティー化だ」── Hewlett-PackardでStorageWorks事業のGMを務めるボブ・シュルツ上級副社長は、アジア太平洋地域のプレスを前に、ビジネスやアプリケーションのニーズに即応できるアダプティブなストレージインフラストラクチャーを実現する同社の戦略を明確に示した。

2月だが強い日差しが降り注ぐホーチミンシティー。シュルツGMは開幕の前日、プレス向けのイベントでキーノートを行った

 ホーチミンシティーで2月6日、HPの「StorageWorks.07」カンファレンスが開幕した。ベトナム最大の商都を訪れた参加者らは先ず、郊外の空港からホーチミンの中心街に入る車中で、湧き出るオートバイの群れに驚かされるに違いない。

 アジア中からオートバイを集めたのではないか? そう思えるほどのおびただしさだ。夜になっても気温が下がらず、オートバイの群れはますます膨れ上がる。まるで回遊魚の群れのようだ。

市街地の道路はすべてオートバイで埋め尽くされているホーチミンシティー

 開幕の前日、ユーザーやパートナーらが続々と到着する中、プレス向けのイベントがひと足先にスタートし、キーノートに登場したシュルツ氏は、「ストレージの容量は爆発的に増殖しており、IT管理者やCIOらは複雑さや柔軟性の欠如に直面している」と話した。

 2006年のストレージの出荷容量は200万テラバイトに達した。これは2004年の2倍、2003年の3倍であり、10年前の1997年と比較すると何と36倍だ。今後も年率56%で増加し、2010年には1200万テラバイトを出荷すると予測されている。

 「インドや中国では、平均を上回る60%以上の成長が見込まれている」とシュルツ氏。

 これらのストレージが旧態依然としてシステムに直接アタッチされたものであれば、柔軟さを維持するのは難しいだろうし、管理コストも大きな負担となるに違いない。

 課題に直面するIT管理者やCIOを支援すべく、HPは今回のStorageWorksカンファレンスで、コンソリデーションと仮想化のための一連の機能強化や新製品を発表した。SANのリーダーであり、ディスクストレージシステムのリーダーである同社の回答でもある。

 「HPのStorageWorksならば、コンソリデーションと仮想化によって、簡素化し、需要にリアルタイムで対応できる柔軟さを実現し、IT資源の価値を高めることができる」とシュルツ氏。

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