2006年度は「完ぺきだった」 ライセンス販売が堅調のSAPジャパン

SAPジャパンは2月6日、2007年度の戦略説明会を開催。ロバート・エンスリン社長は、ソフトウェアライセンスの売り上げ17%増とワールドワイドの中でも最も成長した結果に胸を張った。

» 2007年02月06日 19時41分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 「2006年度は業績の良い年になった。完ぺきだなと思う」――SAPジャパンは2月6日、2007年度の戦略説明会を開催。ロバート・エンスリン社長は、ソフトウェアライセンスの売り上げ17%増とワールドワイドの中でも最も成長した結果に胸を張った。

 「合併吸収でなく、当社は自然に成長している。このことに注目してほしい」(エンスリン氏)。

ロバート・エンスリン社長 SAPジャパン社長のロバート・エンスリン氏

 SAPジャパンの2006年度は、特に中堅・中小企業向けのビジネスが大きな成長を見せ、前年度比43%増と貢献。新規に獲得した650社の顧客のうち、その多くは中堅・中小企業という状態だったという。だが「50億円以下の企業にはまだまだホワイトスペースが残されている」と話し、2007年度も中堅・中小企業のビジネスを拡大していく予定だ。

 2007年度は、前年度からの戦略を継続しながら、さらなる拡大の年と位置付ける。中堅・中小企業向けビジネスの伸びも著しいが、同社のキービジネスとなる大規模エンタープライズに対しては、システムに柔軟性とスピードをもたらすエンタープライズSOAを訴求し、プロセスコントロールによるコンプライアンス管理を可能にするGRC(Governance Risk Compliance)ソリューションなどを提供していくという。

 また、2006年度は10〜20社の戦略的パートナーへの支援に重点を置いてきたが、これすべてのパートナーへと拡大。「SAPを理解しているシステムインテグレーターの人材が不足している」とのことで、支援ツールやトレーニングなどパトナー支援策を強化する考えだ。

 またエンスリン社長は「パッケージはそれだけでユニークな価値をもたらさないが、それを使うことで業務が効率化し、企業が独自のアドバンデージを構築することに注力できる。日本でもパッケージの標準アプリケーションを使うことの理解が進んできている」と話し、日本でのパッケージアプリケーションの普及拡大に手応えを感じているようだ。

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