導入は海外が先行――モスクワのBBサービスを支える高速PLC「エンタープライズPLC」のススメ(2/3 ページ)

» 2007年02月23日 08時00分 公開
[徳丸亀鶴、弘津研一、野口佳典,ITmedia]

 図2に示すビル内または工場内などに適用されるモデムには、次のような性能や機能が要求される。

  1. 多数のモデム接続 数十〜数百のモデムを単一ネットワーク内で接続する必要がある
  2. 動画の伝送 監視用カメラ、アパート、ホテルなどでのIPTV、VoD(Video on Demand)サービスのため安定した動画伝送が求められており、200Mbps級のスループットが望ましい
  3. QoS(サービス品質) 安定した動画の伝送のため映像信号のみを優先して伝送、またインターネットなどの、遅延を伴っても検知しにくい信号を後回しにして、インターネット接続時に映像が乱れるという状況を回避しなければならない
  4. 中継機能(リピータ) 図2に示すように、大きな建物内では電力線での信号減衰が原因で低い伝送速度しか得られない場合があるため、中継器を設置して信号を増幅する必要がある
  5. 監視機能 信頼性を求められる用途では、機器の動作状況を上位のネットワークから監視する必要がある
図4 図4●ビル内向けPLC機器の例(住友電工製)

 このような機能を満たすビル・工場内向けモデムの例として、図4のモデムがある。

 それでは海外の事例として、ロシアのPLC導入事例を詳しく見てみよう。

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