ネットプロテクションズと三井住友銀行Gが資本・業務提携

» 2007年03月28日 03時47分 公開
[ITmedia]

 ネットショップ向け決済ASPサービス「NP後払い」を提供するネットプロテクションズと三井住友銀行グループ(SMFG)は3月27日、資本・業務提携契約を締結したことを発表した。ネットプロテクションズは、SMFGの各社と営業面における相互協力、派生サービスの開発で連携するなどし、事業拡大を加速させて早期の株式公開を目指す。一方、SMFGは、ネットプロテクションズが提供する国内唯一の「後払い」というEC決済手段を拡充し、多様化する顧客のEC決済ニーズ(銀行振込、コンビニエンスストア決済、クレジットカード決済など)に対応していく。

 資本面の提携では、SMFGの中核である三井住友銀行(SMBC)が、ネットプロテクションズの第三者割当増資に応じ、5.0%出資する(ネットプロテクションズの親会社アイ・ティー・エックス(ITX)から譲り受ける同社株式の一部も含む)。業務提携においては、SMFGの子会社フィナンシャル・リンクとネットプロテクションズが契約を締結した。資金・決済に関する情報処理サービス、集金・事務・計算などの代行業務を行うフィナンシャル・リンクは今後、ECにおける決済手段の多様化や売上拡大策を模索する顧客にネットプロテクションズを積極的に紹介し、「NP後払い」を「ネットショップ向け後払い決済ASPサービス」のデファクト・スタンダードに押し上げていく考えだ。

 ネットプロテクションズは、「NP後払い」のほか「NPカード」の提供を主な事業とする“後払い決済サービス”を専門的に運営する。2000年1月の設立後、IT分野に特化した投資・育成事業などを手掛けるITXから出資を受け、同社の連結子会社となった。EC決済のSBIベリトランス、ヤフー、サイバーエージェント、クレジットカード決済のGMOペイメントゲートウェイなどからも出資を受けている。

 「NP後払い」とは、ネットショッピングなどの通信販売において、コンビニ15社(全国約4万店舗)、郵便局、銀行での後払い決済を一括提供する日本唯一の決済サービス。購入者の未払いリスクをネットプロテクションズが全て負担するというのが最大の特徴だ。これにより、ネットショップ事業者は購入者の未払いリスクを気にすることなく商品を発送できる。大型ショップを含め、すでに5500社で導入され、累計270万人以上に利用されているという。

 ITXの母体は、旧日商岩井の情報産業本部。2000年4月に分社・独立した。オリンパスなどが出資している。

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