ITトレンド 〜データマネジメント編〜:時代が求める新たなストレージ選択 「容量だけでなく、信頼性で選ぶ」

「これまで企業はストレージを容量だけで考える傾向があった」――ストレージはサーバの付属品としてしか考えられない傾向にあったが、データのロスやシステムダウンが事業に大きな影響を及ぼす。信頼性の高いストレージを選択する必要が出てきた。


 データ量の増大はとどまることをしらない。企業のデータは年率50%という勢いで増え続けていると言われており、ITインフラにおいてデータを格納するストレージの重要度は年々高まっている。これまでストレージはサーバの付属品としてしか理解されてこなかったが、ITに依存した現在のビジネス環境では、データのロスやシステムダウンが事業に大きな影響を及ぼす。もはや単なるデータの器としてストレージを場当たり的に選択するわけにはいかない時代になってきた。

野尻英明氏 大塚商会 テクニカルプロモーション部ハードプロモーショングループスペシャリストの野尻英明氏

 「これまで企業はストレージを容量だけで考える傾向があった」と指摘するのは、大塚商会の野尻英明氏(テクニカルプロモーション部ハードプロモーショングループスペシャリスト)。同社は、大規模から中堅・中小企業に至るまであらゆる企業にシステムインテグレーションを提供しているが、ストレージの理解不足を感じているという。

 「単にデータを入れる器と考えるだけならそれでもよかったのかもしれないが、もうそのような時代は終わった。格納されるデータは企業にとって重要なデータであると認識する必要がある」と野尻氏。

 実際、システム継続性などの面でストレージは大きな影響を与えており、「障害に強い堅牢なストレージの選択」「バックアップ運用体制」「最適なリカバリツールの選択」などシステム継続性の確保のポイントとしてストレージにまつわる項目を数多く挙げることができる。

「HP StorageWorks EVA」を選択した大塚商会

 HP StorageWorks EVA 「HP StorageWorks EVA」

 このような中、大塚商会では2006年6月に新たに「HP StorageWorks EVA(Enterprise Virtual Array)」の取り扱いを開始した。日本ヒューレット・パッカードのストレージ製品としては、これまで部門系の用途に適している「HP StorageWorks MSA(Modular Smart Array)」ファミリーを扱ってきたが、顧客からのより高いデータ資産保護のニーズに対応するには上位のEVAファミリーが必要と判断したためだ。

 「当社としては、どうしてもEVAを取り扱いたかった。可用性やパフォーマンスを求められる要件が増えているが、エントリーレベルのHP StorageWorks MSAしか提案できなかった。数多く出ているHP ProLiantサーバとの親和性からするとHPストレージを提案したいが、そこを埋める選択肢がなかった」(野尻氏)。

 EVAはMSAに比べ、単にサポートできる最大容量が拡張されるだけでなく、バックプレーンを共有せずにコントローラーを二重化するなど、ハードウェアとしての堅牢性も高まっているほか、筐体内でのボリューム複製やスナップショットを提供するオプションソフトウェアの「HP StorageWorks Business Copy EVA」など、データ保護のための機能が充実している。


仮想化によるメリットを提供するHP StorageWorks EVA

 EVAの最大の特徴となっているのは、バーチャルアレイという名のとおり、コントローラーが配下の物理ディスクを仮想化し、単一のストレージプールとして柔軟にボリュームを割り当てて扱うことができる点にある。これによりストレージ設計の手間が軽減され管理コストの削減も可能にしている。それだけでなく、これも可用性を高めるものとして一役買っている。

 例えば、一般的なストレージの場合、ディスクを追加するには、RAIDボリュームごとに容量計算を行い、ボリュームを割り当て、データを復元するという面倒な設計作業を必要とした。だが、EVAの場合、コントローラーが自動的に行ってくれるため、このような再構成を必要としない。結果的に、オンラインでのディスク拡張が可能となり、システムの計画停止を防止することにつながる。

 さらにEVAでは、コントローラーはディスクへのデータの割り当てをブロック単位で管理しているため、ポインタの複製とブロックのコピーの2段階に分けて行うことが可能だ。オプションソフトウェアの「HP StorageWorks Business Copy EVA」を利用すれば、バックアップなどの時間のかかる作業であっても、コピーが指示された時点で新たなVsnap領域を作成し、サーバにはコピー元を参照させておけばダウンタイムなくバックアップを開始できるわけだ。

 Business Copy EVA 「HP StorageWorks Business Copy EVA」では、大容量であってもシステム停止なしバックアップ環境を提供してくれる

 また、EVAはディスクにデータを均一に割り当てる仮想RAIDの形をとるため、単一のディスクにアクセスが集中することによって起こるパフォーマンス劣化の防止にもつながるというメリットもある。

 大塚商会では、特にこのようなEVAの可用性の高さを評価しているという。ストレージ統合ニーズが高まっているが、SANによりストレージが統合されると、データの集約されるストレージ自体に求められる可用性がさらに高まるからだ。

 「この世界に入ってくると、OSもストレージ側で起動するSANブートが主流になってくる。OSまでがストレージに入ってくると、求められる信頼性は格段と高くなってくる」と野尻氏は話す。

保守メニューでEVAをサポートする大塚商会

EVA4000 スターターキット 「EVA4000 スターターキット」

 大塚商会では、EVAの敷居を下げるため、低価格でEVAの利用を始めたいユーザーに向いた「EVA4000 スターターキット」も取り扱っている。

これは146GバイトのFC HDD 8本を搭載した「HP StorageWorks EVA 4000」に、1年間9×5翌営業日対応のハードウェア保守を含めたパッケージ製品で、可用性の高いストレージを高めたい企業が最初に導入する機器として向いているという。

中本明彦氏 大塚商会テクニカルプロモーション部ハードプロモーショングループ課長の中本明彦氏

 大塚商会ではEVAの取り扱いを始めるに当たり、サービス&サポートの体制を大幅に強化、保守メニューにもEVAファミリーを正式に追加している。同社テクニカルプロモーション部ハードプロモーショングループ課長の中本明彦氏は「システム導入のコンサルティングからデザイン、サポートまで一貫したサービスを提供できるようになった」と話し、新たに取り扱う異なったEVAの保守体制も万全だ。

 既にファイルサーバ統合ソリューションやMicrosoft Exchange Server/SQL Server統合ソリューション用のストレージの足回りとしてEVAの導入が進んでいるというが、ユーザーからは実際にシステムダウンが減ったという声も上がってきているとのこと。EVAは顧客にとってITインフラの可用性に寄与するストレージシステムになっていると言えそうだ。



提供:日本ヒューレット・パッカード株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2007年5月13日